<yume>


少しだけ早い夏休暇をもらった。
怠惰な日々から脱走をして、リゾートホテルへ一人で1泊2日。

昨日の夜、僕はある理由があってここのホテルに来たんだ。

朝食を終え別に周辺観光する訳でもなくホテル内をうろついては部屋に戻った。
優雅な時間を楽しんでいた。
小さなリュックの中身は一条ゆかりの恋愛コミック。
人恋しくなった時には、恋愛系の小説やコミック、映画を無性に見たくなる。

コミックに読みふけり、いつしかタバコが切れていた。



部屋のドアを開け、後ろ手に扉が閉まる。

しまった。またやってしまった。
ホテルではありがちのルームキーを部屋に置き忘れ。
恥ずかしながらもフロントに話をつける。

このホテルで同じ事やったっけ。


ちょうど1年前、彼女と2人でつきあって3ケ月目の初めての旅行。
彼女には僕の他に2人の恋人がいた。ただそれだけ。
2人で旅行してるのに、なぜか他2人の男たちがちらついて気になる。
彼女を独占しようと語る言葉にも僕は必死だった。
夜になっても彼女が横になるダブルのベッドに入る気もしない。

そんな僕の気持ちを知りもしない彼女はベッドですやすやと寝ている。
深夜、ルームキーを持たずに部屋を出た。
その時、ドアが閉まった瞬間2度と彼女とは会えない気がした弱い自分に腹立てた。



ふと、読んだ小説のフレーズが頭に飛び込んできた。
そしてそれを実行してみようと決心した。

次の日、ホテル周辺を2人で散歩途中。
「1年後にここのホテルに来れたらいいね」
と彼女に何の保証もない返事を期待して尋ねてみた。
「そうね」

読んだ小説のフレーズ通りに、ホテルに1年後の予約したのであった。
だが、僕のつき合い方が悪いせいかで彼女とは別れた。

そのホテル予約も忘れていた。
1か月前にホテルからの予約確認の電話があるまでは。
予約を断ってもよかったんだが、夢に別れた彼女がよく出てくるので未練があるんだろう。
意識はしていないが。

その日の夕方、チェックアウトしてフロントを出ようと時
ホテルマンが僕を呼び止めた。

そして1枚のFAXを手渡されたのである。



なんと別れた彼女からで、、、、


     < 新しい出会い 見つかりますように >





今度、新作を書こうと思った元ネタ作品です。これに色々加える訳です。2003年お題が夢でした。
なんとも恥ずかしい作品だ~~~。