<夜の帳にて>

現し夜は幻、夜の夢こそ真なり

現実は、紙上の空想であった吸血鬼が町を跋扈し
夢の中では、おだやかな街で探偵業を営んでいた。

そう、俺こと自称探偵のロイドが娼婦連続殺人事件を追っていた時だった。
犯人である黒衣の男をやっとの事で現場を押さえて突き止め、
仲間と一緒に追い掛けた。
2人の仲間がその男に銃で打たれ足止めされてしまった。
残った俺はマンションに逃げ込んだ黒衣の男を追い詰め、1対1。

広い部屋に逃げ込み5メートル離れたその男に、俺は銃を突きつけこう言った。
「もうチエックメイトだな、あきらめろ」
その言葉に黒衣の男は、ゆっくりと顔をほころばせてニヤリと微笑んだ。
「リバース」
その一言だけで、俺は気を失った。
そこから記憶がなくなり、夢の世界へと、、、、、

夢が現実の世界の人間は、全く娼婦連続殺人事件の事を聞いても知らないと言う。
その夜は気は動転して、夢の世界へと目覚めた自分の家らしきマンションで、
自分のベットらしき寝床で眠りにつく。

俺は眠っているはずなのに、元いた現実の世界に戻っていた。
場面は、黒衣の男を仲間と共に追い掛け、2人の仲間がその男に銃で打たれた。
俺と黒衣の男は1対1になり、

んっ、これは死ぬ前に生前の回想シーンを脳内に作り出しているのかもと自分でそう感じた。
俺はもう、死ぬのか?

そこで俺は同じセリフを吐く。
黒衣の男に銃を向け、
「もうチエックメイトだな、あきらめろ」
その言葉を待っていたか、その男は微笑んで答えた。

ああっ次のセリフを言われたら、俺は気を失ってしまうなんとかしないと、、、、

瞬時に俺はいかにも銃を打たれた如く、後ろに倒れこんで背を地面につけた。
これで何かが変われば、、、、、と。

目をつむって、、、そしておそるおそる首だけ動かし、男がいた方向を見てみた。
あれどこいったんだ、ヤツは。

突然、目の前が闇につつまれた。
やはり、だめか。

首が痛い、体が、、、体がしびれる。
しばらくその状態が続き、闇がうすれていくとポタポタと顔にしずくが落ちてきた。
闇から雨が、いやそうじゃない。
ベトッとした血の雨だった。

また知らぬ間に気絶したようだ。
ハッと気付くと仲間の顔があった。
仲間は、あきらかに目の前にいる俺におびえている。俺の顔を見て、、、、、、

のどが乾いた。舌を歯で擦ると、、、なにやら犬歯が伸びてきている。
まさか、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、