LSDってそもそも、何?と題した、前編では

 

 ・イニシャルトルクを高めたデフである。

 

 これが、LSDの一つの条件であると書きました。まぁこれも、言えて妙なんですが

 中身の構造が~とか言い出したら、構造だけで4回、5回と記事書くような

 規模になるので(汗

 

 では、残りの条件を開示していきましょう。

 

 1.LSDには、狙いが違うものがある

  これは、LSDの駆動方法を少し説明しなくてはなりません

  俗にいう

  ⅰ)1way

  ⅱ)1.5way

  ⅲ)2way

  この3種類です。

  way数で何が違うのでしょうか?

 

 2.加速側 減速側

  LSDは、差動する状況を限定すると説明しました。

  この限定は、車が加速中に限定するのか、減速中に限定するのか?

  等によって違います。

  ⅰ)1way   加速中のみ限定

  ⅱ)1.5way  加速中に限定、減速中もわずかに限定

  ⅲ)2way   加速、減速中に限定

  ちなみに、純正デフは(公道走行に必要な分しか)限定していません、

  限定限定見苦しいですね(苦笑

 

 3.実際に起きること

  加速中、減速中をざっくり説明すると

  加速中=アクセルON  減速中=アクセルOFF となります。ここで

  実際に起きること、になるのですが、まず1wayで説明します。

 

  要は、加速中のみLSDとして機能し、減速中は純正デフと同じ動きとなります。

  なので、加速中は差動しない、減速中は差動する。

  =加速中は、左右のタイヤで、回転差がおきない(おきにくい)

    減速中は、左右のタイヤで、回転差がおきる(おきやすい)

  →加速中は、回転差がないので、車をコーナリングさせにくい

    減速中は、回転差があるので、車をコーナリングさせやすい

  と、なります。

  

 4.更に?

  加速中、差動しないということは、トラクション性能が、高いということにもなります。

  もちろん、イニシャルトルクを超えてしまえば、差動しますけどね。

  どういう時かというと、コーナリング中ですね。

 

 5.LSDの差動時の音

  よく、サーキットやジムカーナなど、車をコースインさせようと、

  ハンドルを切りながら、車を発進させると、「カンカンカン!」とか

  「バキバキ!」言ってるのがそれです。

  LSDで分配されている駆動輪への荷重が、イニシャルトルクを超えると

  この差動が起きます。

  

 6.音が連続しているということは?

  限定、差動、限定、差動、限定と繰り返しているからです。

  一度差動したら、差動しっぱなしでは、ないのです。

  機構的な説明は、難解を極めるので、説明しませんが

  LSDには、カムとカム溝があり、駆動力がかかると

  その溝が広がり、差動が止まる仕組みです。

  あの差動音は、広がったり、閉じたりする時の音になります。

 

 7.wayでの違い

  ⅰ)1way   加速中に、コーナリングしにくい、減速中はしやすい

  ⅱ)1.5way  加速中に、コーナリングしにくい、減速中はややしにくい

  ⅲ)2way   加速、減速中ともに、コーナリングしにくい

  ざっくり分けると、こうなります。

   

 8.LSDの条件、その2

  ・差動方向を、限定したものである

  この表現は、ヘタするとツッコミ満載となるでしょうが

  自分としては、ここまでの条件1と2が、LSDの条件と思っています。

 

 9.LSDはトラクション性能UPパーツ?

  間違いはないのですが、じゃぁ何でいれるのさ!?

  コーナー曲がりにくくなって、タイム落ちるんじゃねぇの!?

  という突っ込みが聞こえます。

  次回、後編として、ここを記事にしていきたいと思います。