さてさて、つづきである。
東口についてしまった。
俺は890円を支払いタクシーを降りた時にふと思った。
「まてよ、あの電話はもしかしたら俺を引っかけようとしてるのか?
んー、ゆみちゃんならありえるなぁ、あの女王様ときたら
いつも俺をおもちゃにして笑いを追求するという悪いクセがある。
それにあの女王様だったら俺をいじめるのに
エイプリルフールを22日に変えるのも朝飯前だろぅなぁ...」
などと言う俺のささやかな願いもはかなく
ゆみちゃんは郵便局のまえにヴィトンのボストン抱えて立っていた。
「ああぁ!あれこの前来た時にカツアゲされた俺のバッグ...
一緒に買いに行って自分はいらないって言っておきながら
家に帰ったら取られたヤツだっ!!」(毎度のことだろ)
今回はいったいどんな仕打ちを受けるのだろうか?
俺は恐る恐るゆみちゃんに近づいていった。
こっちから声掛けるのは癪にさわるので向こうが気がつくまで
知らん顔して通り過ぎてやろうと思った。
と、その時
「こらっ!!もんちっ!!遅いだろっ!!」
** 敢えてブログでは俺を もんち としておく **
嫌な予感がした。
以前も待ち合わせして、男性が通る度に
「遅いじゃないのちょっとぉ...」
とか話しかけてるのだ。
下手すりゃ通報されて連れて行かれちまうぞ。
しかし、俺の嫌な予感は見事に的中してしまった。
遅いだろって怒っている姿はこっちを向いていない...
「ああぁ、やっぱりなぁ...」
目で追ってるのは俺とは似ても似つかないハゲたおっさんである。
(いくらなんでもそりゃねーだろーよ、おいおい)
仕方なく近づいて行き、
「よーよー、ゆみちゃんよー、俺こっちなんだけど 」
子供がイタズラして見つかった時の様に ニヤ~ッ と笑い
「今の人もんちにそっくりだったんだよぅ、
世の中自分にそっくりな人が3人いるって言うけど
今の人は間違いなくそのうちの1人だね、うんうん」
と、あっけらかんと言い放った。
「あのなぁゆみちゃん、
悪い事言わないから視力をもう1回だけ測り直してくれ!
いくらなんでも俺はテッペンがハゲタカじゃねーぞっっ!!
くるとしたら前からMでくるはずだっ!(そこはどーでもいーだろ)
てめえの息子をハゲさすんじゃねーよ!!!」
そう、ゆみちゃんは俺のお袋様だったのだ。
実の母ではあるが幼い頃からあまり一緒に暮らした覚えがなく、
いつも友達感覚なのである。
だからいつもゆみちゃんと呼んでいるのだ。
「あんた、久しぶりに会ったのにつれないねぇ...
まぁいいから荷物もってくれる?意外と重いのよォ」
久しぶりでも毎日でもあんたにゃ着いていけねーよ。
てか何これ?
ボストンが2つあるんですけど?一体なぜ?
「ヒトミがさぁ、マーさんのご機嫌ばっか取っちゃって
私の事邪魔者扱いだよっ!酷いよねぇ...
あんな子に育てた覚えないんだけどねぇ、まったく 」
ヒトミとは俺の姉である。マーさんはその旦那だ。
いつも愚痴る時に俺が
「ゆみちゃんが育てたんだから仕方ねぇだろーがよ!」
と、言うので最近では少し賢くなり先回りするようになった。
「こっちは暖かいねぇ、栃木はまだまだ寒くてさぁ。
もう春だねぇ、日本は春夏秋冬があっていいよねぇ (´0ノ`*)」
なにが春夏秋冬だ!
この荷物はどうみても俺んちに居座るつもりじゃねーか!
俺からあんたに一つ言葉を送ってやるよ。
それは、
『用意周到』
だ!!
つづく
東口についてしまった。
俺は890円を支払いタクシーを降りた時にふと思った。
「まてよ、あの電話はもしかしたら俺を引っかけようとしてるのか?
んー、ゆみちゃんならありえるなぁ、あの女王様ときたら
いつも俺をおもちゃにして笑いを追求するという悪いクセがある。
それにあの女王様だったら俺をいじめるのに
エイプリルフールを22日に変えるのも朝飯前だろぅなぁ...」
などと言う俺のささやかな願いもはかなく
ゆみちゃんは郵便局のまえにヴィトンのボストン抱えて立っていた。
「ああぁ!あれこの前来た時にカツアゲされた俺のバッグ...
一緒に買いに行って自分はいらないって言っておきながら
家に帰ったら取られたヤツだっ!!」(毎度のことだろ)
今回はいったいどんな仕打ちを受けるのだろうか?
俺は恐る恐るゆみちゃんに近づいていった。
こっちから声掛けるのは癪にさわるので向こうが気がつくまで
知らん顔して通り過ぎてやろうと思った。
と、その時
「こらっ!!もんちっ!!遅いだろっ!!」
** 敢えてブログでは俺を もんち としておく **
嫌な予感がした。
以前も待ち合わせして、男性が通る度に
「遅いじゃないのちょっとぉ...」
とか話しかけてるのだ。
下手すりゃ通報されて連れて行かれちまうぞ。
しかし、俺の嫌な予感は見事に的中してしまった。
遅いだろって怒っている姿はこっちを向いていない...
「ああぁ、やっぱりなぁ...」
目で追ってるのは俺とは似ても似つかないハゲたおっさんである。
(いくらなんでもそりゃねーだろーよ、おいおい)
仕方なく近づいて行き、
「よーよー、ゆみちゃんよー、俺こっちなんだけど 」
子供がイタズラして見つかった時の様に ニヤ~ッ と笑い
「今の人もんちにそっくりだったんだよぅ、
世の中自分にそっくりな人が3人いるって言うけど
今の人は間違いなくそのうちの1人だね、うんうん」
と、あっけらかんと言い放った。
「あのなぁゆみちゃん、
悪い事言わないから視力をもう1回だけ測り直してくれ!
いくらなんでも俺はテッペンがハゲタカじゃねーぞっっ!!
くるとしたら前からMでくるはずだっ!(そこはどーでもいーだろ)
てめえの息子をハゲさすんじゃねーよ!!!」
そう、ゆみちゃんは俺のお袋様だったのだ。
実の母ではあるが幼い頃からあまり一緒に暮らした覚えがなく、
いつも友達感覚なのである。
だからいつもゆみちゃんと呼んでいるのだ。
「あんた、久しぶりに会ったのにつれないねぇ...
まぁいいから荷物もってくれる?意外と重いのよォ」
久しぶりでも毎日でもあんたにゃ着いていけねーよ。
てか何これ?
ボストンが2つあるんですけど?一体なぜ?
「ヒトミがさぁ、マーさんのご機嫌ばっか取っちゃって
私の事邪魔者扱いだよっ!酷いよねぇ...
あんな子に育てた覚えないんだけどねぇ、まったく 」
ヒトミとは俺の姉である。マーさんはその旦那だ。
いつも愚痴る時に俺が
「ゆみちゃんが育てたんだから仕方ねぇだろーがよ!」
と、言うので最近では少し賢くなり先回りするようになった。
「こっちは暖かいねぇ、栃木はまだまだ寒くてさぁ。
もう春だねぇ、日本は春夏秋冬があっていいよねぇ (´0ノ`*)」
なにが春夏秋冬だ!
この荷物はどうみても俺んちに居座るつもりじゃねーか!
俺からあんたに一つ言葉を送ってやるよ。
それは、
『用意周到』
だ!!
つづく