無事に入園式、入学式を終え安堵の息をついているご家庭も多いかもしれません。
小学校の最高学年となった娘。
帰宅すると、毎日話題の中心は新1年生。
娘の小学校では、それぞれの6年生が担当する1年生が決まっています。
下駄箱で出迎え、一緒に教室へ行き、授業の準備をしたら、朝の会が始まるまで本を読んであげたり、遊んだり好きなことをして過ごします。
自分も1年生の頃、6年生のお姉さんに優しくしてもらった経験が、今こうして1日も早く新生活に慣れようと頑張っている1年生を全力で支えたいという気持ちにさせてくれるようです。
「子どもの家」はなぜ「子どもの家」!?
さて、モンテッソーリ「子どもの家」の新年度はどうでしょう。
子どもの家という名の通り、そこは「子ども」たちのための空間。
家のように自分自身で居られる空間であるべきという意味を込めて「子どもの家」という名前がつきました。
疲れたら、絵本のコーナーで本を読みながら休憩したり
外の空気が吸いたくなったら、園庭に出てみたり
お腹が空いたら、スナックのコーナーへGO!!
大学院のクラスメートたちが園長を務める子どもの家では、これらの「自由」が確実に存在すると言います。
子どもの家、まず与えるのは「安心感」
初めて、子どもの家に足を踏み入れる子ども達。
ここでまず与えたいのは、「安心感」。
モンテッソーリ教育というと、「ピンクタワー」や「茶色の階段」などが思い付きますが、これらの見慣れない教具をいきなり与えるのではありません。
まずは家庭にもある見慣れた知育玩具を、子どもの家では提供します。
例えば、「ブロック」「パズル」「ビーズ」「お絵描きセット」などなど。
まさに「家庭」と「園」を繋ぐ役割がこれらの知育玩具にあるのです。
この時の学びの焦点は、
- 玩具を選ぶ
- テーブルや絨毯に運ぶ
- 探求する
- 元の位置に戻す
モンテッソーリ教育の基礎となる「自己選択」から「自己完結」という流れを体験すること。
一斉保育のような「はい、始めます」「はい、終わりです」という先生の合図に合わせたものではなく、自らが主体となって行うという部分が何よりも大切なのでしょう。
「おもちゃ」よりも「おしごと」を選ぶ子ども達!?
しかしこれらの玩具は
子どもたちがモンテッソーリの本来の活動に集中し出した時期には取り除かれます。
ローマのサンロレンツォのスラム街に「子どもの家」を開園させたモンテッソーリ女史。
そこには子どもが自由に使えるおもちゃがありました。
けれども、それらに関心を持つことがなかった子ども達。
そこで私は、次のように理解しました。つまり、子どもの生活にとっておもちゃとは価値の劣る何かであってもっと良いものがないときに頼るものだということです。(マリア・モンテッソーリ『幼児の秘密』日本モンテッソーリ教育綜合研究所、2004、P.144)
日々、高次元な段階へと前進している子どもたち。
その成長に見合った活動を用意するのが大人の役割なのでしょう。
新年度のホームモンテッソーリ、まずは大人の準備から
新年度を迎え、『ホームモンテッソーリを取り入れてみたい』というお声の数々をいただき、とても嬉しい母。
けれども、ちょっと気に留めておきたいこともあります。
特にお子さんが新入園、新入学を迎えられた場合
やはりまずは、しっかりと新生活に慣れたいということ。
家庭でも与えたいのは、「安心感」に尽きると思います。
お子さんが疲労を感じていたり、どこか不快感を抱えている時は、泣いたり、癇癪を起こしたりということもあるかもしれません。
「泣かないの」
「静かにして」
と、大人はつい声をかけたくなりますが
泣きたいわけでもなく、癇癪を起こしたいわけでもない子ども達。
ただ、それしか表現の方法が見つからないから
そうせざるを得ないことを、私たち大人は理解したいと思います。
ホームモンテッソーリは逃げません(笑)。
ぜひ、この新生活に慣れることをまず主眼において、今は子どもに何かをさせるよりもまずは大人の準備段階と考え、これから続くホームモンテッソーリの準備時間として楽しんでみてください♡
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今朝の朝読はこちら。
モンテッソーリ園、モンテッソーリ小学校の観察について書かれたこちら。
どこをハイライトするかではなく、どこをハイライトしないか悩むほど全てが貴重な情報です♡
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