地下鉄の風景。

 

四人連れの家族、

お兄ちゃんはお父さんに手を引かれ歩き、

妹はお母さんに抱っこされていた。

 

兄妹は喧嘩中らしく、

妹は高みから効果的な蹴りをお兄ちゃんに繰り出す。

 

お兄ちゃんは反撃を試みるも遥か高みに手は届かず、

一方でお母さんには甘えたいので、

辛抱の表情である。

 

それで良い。

男は理不尽でも、決してヤケなど起こさず、

よく堪え、

自分よりも妹がよければそれで良い、

いざとなれば自己犠牲も厭わない、

そうあるべきである。

 

堪えるお兄ちゃんの手をずっと握り、

黙って寄り添うお父さんも立派である。