久しぶりに林海象監督作品「夢みるように眠りたい」を観ました。

久しぶりと言っても何度も観ているわけではなくて、今回でまだ2度目です。

86年、林海象監督にとっては初めての監督作品、主演の佐野史郎さんにとっても状況劇場をやめて初めての映像出演作品です。佐野さんはこの映画に出る為に状況をやめたという話を聞いた事がありますが真偽は不明です。理由は他にあったかもしれません。林海象さんもしばらくの間、状況にいたという話を聞いた事がありますが、こちらも真偽は不明です。いずれにせよ当時まだ若かったおふたりには才能がすごく感じられます。制作費はたったの数百万円だったそうですから、何から何まで思い通りというわけにはいかなかったと思いますが、林海象監督は三十手前で既にこんな世界観を持っていたのかと思うと驚きます。

ラストシーンだけを撮り残してお蔵入りになった映画の完成を50年間待ち続ける主演女優と私立探偵の浪漫的な物語。モノクロ、サイレント仕立て。

凌雲閣を模した仁丹塔が出てくるところなどから推測すると昭和30年代が舞台じゃないかと思いますが、その他の大道具、小道具を見るともっと昔のように思えます。具体的にいつの時代かわからない曖昧さが、むしろ、おとぎの国のようでおもしろい。探偵の謎解きもストーリーもひねりが全く無く(たぶん故意に)、極めてシンプルですが、それゆえ独自の世界観が伝わってきます。題名の如く夢見心地の睡眠導入剤のような映画で、どんな夢を見るのかは自分次第です。

了見の狭い個人的な見解ですが、技術的に上手な映画というのはベテランの監督方だと撮れるでしょうが、こういう映画はいくら技術や金があっても、特殊な感性を持ち合わせていないと撮れそうにないように思えます。ストーリー性や技術的な出来栄えではない林海象監督の感性による、アナログな、どこかの時代の良き大人のメルヘンです。

商品案内

盆休みが終わりますと店内は秋物に代わって行きますが、近年は10月いっぱいくらいまで暑いのでどうしたものかと頭を悩ませます。取り敢えずTシャツの需要はまだまだ続きそうです。

70年代のビッグアップル、タグが飛んでますがおそらくパキスタン綿使用です。

ローチによる大変良いデザインです。

size S〜M 3990円

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MONROE WALK

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8月20日