昨年パパは85歳で他界した。
着道楽で食道楽、音楽好きで綺麗なものが好きだった。
遺品整理で写真を整理していたら、
パパが趣味で撮り続けた景色や花の写真が山のように出てきた。
そのどれもが、間違いなくパパが撮ったんだなとわかるものだった。
そんなパパは、
ワタシが北海道に移住する際見送りに来た羽田でこう言った。
「 シアワセになりなさい 」ではなく、
「 シアワセを掴みなさい 」と。
今だからこそ言えるが、
ワタシはずっとこの言葉が引っかかっていて、
送り出す父親としての言葉というよりも、
もっとずっと強いパパの願いを感じて怖気づいていた。
一人娘に父親が当然望んでおかしくない夢を叶えてあげなかった自分が後ろめたくて。
パパは一度もそこには何も言わなかったけどね。
パパの他界は人生に幾つかは起こる大きな転機の一つを生んだ。