
▲三千院門跡 昨年11月15日
こんにちは。
前々回の続きとなります。1冊の本の読書感想文が続いております。

▲「日本人にとって宗教って何だろう」武光誠著
読んだ本は「日本人にとって宗教って何だろう」武光誠著 になります。
今回は日本に仏教が伝わった頃を整理しました。
100%自分の頭の整理のためのブログになります。
ご興味ある方のみご覧くださいませ。汗

仏教が伝わる以前の日本人は、
山や川、湖や海などの自然によって区切られた地域毎に集団生活を送り、
自分達に恵みをもたらす自然に感謝し、自然をまるで神様のように崇拝していた。
弥生時代になると大陸から稲作技術が伝わり、
祖先が田んぼや畑を築いてくれたおかけで今の自分達が豊かに生活できるという、
祖先に対して感謝する祖霊崇拝という宗教が日本に広まっていた。

▲四天王寺 聖徳太子創建
そんな原始的な生活を送る日本に、朝鮮半島から仏教が伝わりました。
当時の人々は、外国の人々が祀っているならば、自分達にも有益だろう考えました。
仏様を外国からやって来た神様として、
多くの神様の中のひとつとして祀るようになります。

▲四天王寺 五重塔 @大阪
当時の人々が仏教を受け入れた理由は2つ。
一つは仏教を通じて大陸の進んだ知識、技術を得ることができた。
稲作技術が外国から伝わり、自分達の生活が豊かになったこともあり、
外国の進んだ技術や外国のものは有益な存在として考えられていました。
仏教と共に天文学や地理学、医術や建築学も日本に伝わり、
その他にも漢字、紙、墨、絵の具、農業技術など多くのものを得ることができました。

▲下鴨神社 楼門
実際、建築学により五重塔や真っ赤な楼門等の日本にない建造物が建設され、
寺院建築に影響を受ける形で神社建築も発展し、現在の神社の形も出来上がりました。
当時の支配層は仏教を取り入れることで自分達が発展できることを知った。

▲高山寺
もう一つは、仏教が日本独自の精霊崇拝と祖霊崇拝に共通点があったから。
当時の人々は地域毎の自然に住む神様と自分達の祖先を祀ることで、
自分達に恵みと繁栄がもたらされることを願いました。

一方の仏教も仏様を祀ることで、自分の願いを叶えてもらう
現世利益を願う形でした。(仏教の原点は現世利益を願わない)
神様のような人間を超える存在を祀ることで、
自分達に良いことが返ってくることを期待する形が似ていた。
そして仏教は日本独自の精霊崇拝と祖霊崇拝と結びつくように日本に根付いていった。
つまり仏教伝来当時の仏教は日本人にとっては、
排除すべきものではなく、新しい知識も学べるし、ええやん的な感じで、日本に溶け込んだ。
つづく。