今日は自閉症について書いてあるブログを覗いてみました。「養育環境に問題があるとの考えは完全に否定された。遺伝も全く関係ない。全ては脳の機能異常の問題である。」と、力強く書かれていました。

「数十年前までは、その様な間違った見方がなされており、現在もそういった偏見を持っている人間がたくさん居る」とも...。確かにこれは、現代における自閉症スペクトラムを説明する際に、よく用いられる文言です。だから、間違いではありません。ただ、考えておかなくてはいけないことがあります。わずか数十年で、ものの見方がそれ程までにも変わるのだということを...。

少なくとも遺伝が全く関係ないなんてことは証明されていないし、広範性発達障害と思われるお子さんを連れて相談に来られる親御さんに自閉症傾向がみとめられることは決して稀なことではありません。当然、養育環境も幾らかの影響は及ぼすと考えざるを得ないでしょう。自閉症スペクトラムの中核群は別として、アスペルガー障害など高機能自閉症と呼ばれるカテゴリー群では、結構環境の影響を受ける部分があるように感じています。

情報というものは一方向に流れやすいものであり、非常に危険な側面を有しているものだと思います。
今から数十年後、僕達はどんなメンタルヘルス情報を共有していることになるのでしょうか?