『レディ メイド メタル2』へ | 日本物怪観光のブログ

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横浜のメリーアートギャラリー本館にて12日より開催の『レディ メイド メタル2』に行って来ました。

レディ、メイド、メタル。

今回もこちらのお題に14人の作家さんがそれぞれの解釈でがっつり応えています。

また、それらに加え、コレクター・北原照久さんの所有する山下伸一さんの作品も展示されています。


まるで御座敷列車の中にいるような、縦長で板張りの空間に並ぶ、重厚な作品群。(※メリーアートギャラリー本館は靴を脱いで上がる御座敷ギャラリーです。脱ぎ履きしやすお履き物でお出かけ下さいませ。)


空山基さんや横山宏さん、寺田克也さん、MAX渡辺さんら、14名のメンバーによるバラエティに富んだ作品が並びます。




さて、そんな錚々たるメンバーのベビーメタルなラインナップに混じらせて戴く自分の作品は、前作KANNON BALL-百騎夜行絵巻の第2弾『KANNON BALL2-百騎夜行絵巻〜海のデス・ロード』です。

日本が誇るレディメイド、便器と自動車に乗ったレーサーたちが、赤い球を目指して激しいレースを繰り広げるという本作。

今回は海路を走ってやってくるマシンたちを作りました。

メインとなる作品は、流木や漂着ガラス、珊瑚や貝殻といった漂着物でできた鯨型装甲車『鯨車(このマシンにエビスはついていません。)』です。

漂着神エビスの乗る鯨の形をした車です。

かつての日本では、漂着物は寄り神とされました。

時折、浜に打ち上げられた鯨の亡骸は、村に恵みを与えたことからエビス様と呼ばれて崇められました。

漂着神エビスは、イザナギとイザナミの産んだ最初の神ヒルコだと言われています。

不具の身体で生まれて来た為、葦の舟に乗せて海に流されます。

ということから、この車の本体はヒルコを収めた漂着ボトルを、葦で包んだ舟となっています。


この舟を守るようにワインボトルカーに乗せ、漂着物で覆いました。


海の恵みで作られた鯨型装甲車は宝船でもあります。

操縦席はサーフボードになっているので、操縦するエビス様は波に乗っている感覚を楽しむことも可能です。

操縦席に置いているのは我が社で所蔵しているエビス様です。

このマシンにはこちらのエビス様はついていませんので、所有された方はお好みのエビス像を乗せてお楽しみ下さい。



その後ろを走るのは『鯛車』。
日本では、鯛は赤い体色から縁起の良い魚とされています。
その形をイメージして作られた郷土玩具・鯛車をモチーフにしたマシンです。
鯛車は魚の鯛を形にしているようですが、顔は人間のようです。
1990年代終わりから2000年頭にかけて一躍大人気になった育成シュミレーションゲームのキャラクター「シーマン」や、千葉ロッテマリーンズの公式キャラクター「謎の魚」を意識しています。
はるばる海を渡って来た鯛車は、果たして何を語るのでしょう?

鯛車のような赤い玩具は、赤物と呼ばれ、子供を病から守る力があるとされて来ました。

コロナ禍の今だからこそ活躍して欲しいマシンです。

KANNON BALL2、開幕です!!


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