山梨県立大学にて妖怪授業 | 日本物怪観光のブログ

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昨日はあずさに乗って一路甲府へ。


劇団くすのきの高塩景子さんが講師を務める山梨県立大学にゲスト講師として呼んで戴き、妖怪授業をしてきました。

「グループワークと自己表現」という講義の中で、地域の妖怪を紹介し、地元の道具や生き物パーツを使ってオリジナルの妖怪を創り発表してもらいました。


考えてみたら、大学で授業をするのは初めて。
普段対象としている小中学生に比べてどうなんだろう?と内心ドキドキで向かいました。


会場は、普段は身体を使った活動が多いので体育館でした。


集まった学生は1年生30名ほど。

高塩さんの講義で自己表現について学んでいる学生さん達は、とにかく気さくで真面目な生徒さんばかりでした。

必要なワークシートは自分の名札を取るときに1枚ずつ持って行ってもらうようにしましたが、先に来た生徒が、全員分のシートを取り分けて、名札の下にセットしてあげていました。
大人でも忘れがちな気遣いに驚いていたら、普段からなにも言わなくても体育館の掃除をしてくれたりするのだとか。

時間前にきちんと集まり、明るく挨拶してくれる学生たちに、最初の心配はどこかに吹き飛んでしまいました。

流れは隅田川の妖怪教室とほぼ同じ。
最初簡単にパワーポイントにて説明。

今回は外国人留学生も多いと聞いていたので、特別支援学校で使用した視覚支援に重点を置いたスライドを使用。
その中で山梨の妖怪伝承もいくつか紹介しました。


皆さんとてもよく聞いてくれていて、こちらからの質問にもきちんと答えてくれ、とても話しやすかったです。


そしていよいよ後半の工作。

体育館での作業となれば、当然こうなりますw


こうなると大人も子供も関係ありません。
ワイワイ楽しく、思い思いの妖怪を形にしていました。







友達同士楽しく話しながら、でも集中力が切れることなく、自分達オリジナルの妖怪を時間いっぱい創っていました。

出来上がった作品は、希望者から前に出て発表してもらうことに。
こういうことをすると、大人になるほど嫌がる人が多いのですが、照れながらも自分から前に出て発表してくれる生徒が多くて嬉しかったです。



作品の印象は、「アルバイト先での自分」とか、「独り住まいの中で起こる面倒なこと」とか、今の自分達の生活の問題を取り上げたものが多かったようです。

中には、自分が生理的に嫌だな、怖いなと思ったものを並べてみたという生徒や、この妖怪は私自身ですと言う生徒もいました。
小学生たちはいたら怖いなという外部要因的な存在を描くことが多かったのに対して、大学生は妖怪制作という活動が自分自身と向き合う作業になっている印象を受けました。

来週の高塩さんの講義では、彼らが生み出した妖怪に彼ら自身になりきってもらうそうです。

今まで、自分が描いた妖怪を自ら演じてもらうというワークショップはなかったので、どんな風になるのか、来週の報告を楽しみに待ちたいと思います。