ユリイカは今まで色々と怪しげな特集をしていましたが、妖怪を本格的に取り上げるのは84年の『妖怪学入門』以来30年振りなのだとか。
その間、幾多の妖怪ブームと言われる社会現象を経由して今に至ります。
その間、川崎市民ミュージアムで妖怪を扱った最初の展覧会が開催された年に、日本橋三越で大々的な水木しげる展、埼玉県で河童と天狗を取り上げた展覧会が開催され、雑誌ぴあで妖怪が特集されたりなんかして、いよいよ妖怪ブーム到来か?なんて騒いだこともありました。
世界妖怪協会が発足して、その機関誌として、世界で初めての妖怪雑誌『怪』が発売され、いよいよ来たね妖怪ブーム!なんてそわそわしたことも。
鬼太郎は80年代の後、3度アニメ化され、2度の実写映画化もされました。
映画といえば、豪華キャストで製作された『妖怪大戦争』も公開されました。
その都度ワクワクするものの、結局、世にいうブームというブームにはならなかったような。
ただ、劇的なホームランこそないものの、毎年着実にアベレージを伸ばし、気がつけばかなりの安打数を残しているような感じでしょうか。
振り返ると、ず~っと妖怪的なものが現れ、話題になり続けていたように思います。
そんな色々あった30年を経て発売されたユリイカの妖怪特集は、超豪華執筆陣となっています。
小松和彦さんと京極夏彦さんの対談に始まり、一線で活躍されて来た研究者や作家の方々による寄稿、とどめは藤田和日郎さん、峰守ひろかずさんのインタビューと、30年の重みをずっしりと感じられる一冊となっています。
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