The Muddy"SiN"ners
2006年6/20
この日にMoNoLithは、この仙台MACANAって場所で初ライブをしたんだよね。
震災でビルを取り壊さなきゃいけなくなって、エビスヤビルから今の場所に移転したんだけど、MoNoLithにとっては変わらずMACANAはずっとMACANAだった。
ずっと心に突っかかってた震災前のラストワンマンだった3月2日のワンマン。
初めてチケットがソールドアウトして、何ていうか当時ではこの上なく最高のワンマンが出来たし、今見てもあのワンマンは歴代のワンマンの中でも良過ぎたくらいのライブだったからこそ仙台最後のワンマンをここに選んだし、The Muddy"SiN"nersのツアーファイナルもここ以外あり得なかった。
そして1曲目も桜色以外はあり得なかったんだ。
オーラスのNew Starが終わって、虚無感とかではなく最高の幸福感が自分の中にはあった。
それと同時に3年前からの心の突っかえが取れた。
あの日以来のMACANAでのソールドアウト、そしてあの日を越えたワンマン。
そしてそれ以上にこのThe Muddy"SiN"nersを最高の形で終えれた事が何よりそう思わせてくれたのかもしれない。
このツアータイトルにもあるSiNは英語で罪って意味があるんだ
オレの大好きなバンドさんが、解散は罪だってラストのツアーのインタビューか何かで言ってた
その理由が今では少し分かる。
忘れもしなかった去年の11月11日、うちらの中でMoNoLithの解散が決まった。
そこからどういう形でMoNoLithを終えるかのミーティングが何度もあって、MoNoLithらしく細かく地方をワンマンツアーで周って終わろうって。
MCでも言ったけど正直解散なんてしたくなかった。いや、心から解散したかったメンバーなんて誰一人いなかった。
でもバンドは、一人でやるもんじゃなく一つ一つの意思があって、一人一人に意見がある訳で。
その中でまた意見が少しずつ食い違って行って、去年のツアーでの経験も踏まえてオレは正直シンプルにワンマンツアーは主要都市に絞っていつも以上に入念にリハーサルとゲネプロを繰り返して万全の状態で1本1本やりたかった。曲数だって今までのツアーより増えるのも分かっていたし。
そして何よりも、それだけのツアーをやるには不安材料があまりにも多過ぎた。
少しでも不安材料をクリアして綺麗に最後を迎えるのがベストなんじゃないかって。
オレだって地方巡業が大好きだし、本当ならしたい、むしろ行けるなら47都道府県だって周ってみたかった。でも理想だけじゃどうしようもなくて。
そこから、揉めに揉めた。
結局オレが折れる形になって、少しでもお互いの落とし所を見つけてあのスケジュールになった。
それでも不安だった部分が序盤に結構出て来てしまって、正直もやもやしていたし、修理に出して万全に用意していたはずの機材もトラブルばっかで、ツアーに不穏な空気がちょっと漂った。
けど、ありきたりな言葉になってしまうけどそれ以上にMoNoLith待っててくれた人達の存在があまりにもデカ過ぎて
どの場所も、こんなに必要としてくれてたんだなってくらいMoNoLithを好きな子等が集まってくれて。
あの時、揉めた自分が、もやもやしている自分が、勝手に不安を抱えてる自分がとてもバカらしくなった。
どこも最高の熱でMoNoLithを迎えてくれて、自分らもそれに応えるライブが出来て
正直、オレもメンバーも体調とか良くは無かったし、左の親指とかここで腱鞘炎になっちまってベース握るのも結構しんどかったりした。
それでもライブ中は、忘れられたし
文字通り、泥塗れになりながらがむしゃらな充実していた毎日だった。
よくツアー中にも書いてたけど、耳を刺す様な皆の声でどんだけ疲れてても、ライブ終盤でも身体が動いたし、何より笑顔になれたんだよ。
でもそれと同時に、このツアーでやめたく無いって気持ちが段々強まってしまっていた事もあった
今までラストツアーをしてきたバンドさんを何バンドも見てきたけど、どこもいいライブで、解散が決まったバンドっていいライブになるってのは良く言われてた事で。
うちも例外なくそれに当てはまるバンドだった。
本数を重ねる毎に本当にライブが良くなって来て
信じられないくらいにね。
だからこそ、何で今までこのライブを自分らが出来なかったのか
それが悔しくて。
もっとこういうライブを自分らが出来てたら、変わってたのかなって
何か、本当に何か意識を変えればこうしたライブって出来たんだよね。
やっぱ、未練が無いとは今でも言えないし後悔ばっかだけど、今思うとこの葛藤でまた意識が変わったんだよね。
多分、最初に挙げたオレの案で解散していたらこんな葛藤も無かっただろうし、このツアーの感動も無かったんだろうって思う。
きっと、後悔してた。
シンプルにとか、綺麗にとか、うちららしく無かったよね。
泥臭くなきゃ。
このツアー参加してくれた人の中で、そんなライブを見てやっぱラスト行こうって思ってくれた人もいたみたい。
そういう一つ一つの積み重ねがラストBLAZEのソールドアウトを産んだんだね。
"想像を超えた絶景+音が教えたんだろう
“へし折った不安は多いほど視界が良好”
その両目が見落としたモノを拾う間も無く歩いていた
立ち止まれないから"
って歌詞にもあるように、そんな風に思えた
最初、罪って書いたけどツアーやアルバムにSiNって名付けられた理由がそれ以外にもあって。
インストアイベントとかでも言ってるけど「シン」って漢字にすると色んな漢字があるんだよね。
どのシンを取っても深い漢字ばっかりで。
沢山の大切なSiNをこのツアーで見つけて、手に入れた。勿論失ったSiNだってある。
だからこそ、今手にしてる一つ一つのSiNを自分で大切にしたいって思う。
皆はそれぞれのSiNを見つけられたかな?
皆にとっても意味のあるツアーだったら嬉しいよ。
MoNoLithのツアー史上、最高のツアーだった!
前の日の自分を常に越える。
このMACANAのライブが良かった事が周って来たツアーへの最高の恩返しに。
「The Muddy"SiN"ners」
参加してくれた皆、本当にありがとう。
ってMACANAの日のブログを書いてたら長くなってしまった。
ちょっと、一気に記事公開してしまってごめん。読んでくれてありがとう!
昨日、DVD関連についてはもう全部終わってしまってMoNoLithとしての仕事は全部終わっちゃったんだなって思ったらついつい長く書いてしまった。
ラストライブについてはまだ少し時間が掛かりそうです。
オレもまたDVD見返してみよう。
また自分の中で新しい、SiNが見つかるかもしれない。