神様のメモ帳(1)
神様のメモ帳(1) (電撃文庫) 杉井 光
- 神様のメモ帳 (電撃文庫)/杉井 光
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[内容(メディアワークスHPより引用)]
路地裏に吹き溜まるニートたちを統べる美少女・アリスは、ニート探偵。
高校1年生の僕・藤島ナルミと同級生の篠崎彩夏を巻き込んだ怪事件―― 都市を蝕む凶悪ドラッグ “エンジェル・フィックス” の謎を、自室にひきこもったアリスが暴いていき……。
そして事件解決へ向け、普段は不真面目なニートたちが動き出す!
[感想]
人は独りでは生きていけない。
この作品、実は紹介しようかどうか迷いました。
表紙に可愛らしい女の子(アリス)がいますが、この作品は、全体的に暗く、退廃的な雰囲気が漂います。それは、主人公のナルミが持つ諦観(ていかん)とでもいう態度や、ニート、ドラッグという言葉によるものかもしれません。迷ったのは、中学生以下くらいの読者の方は、こういった雰囲気に引っ張られてしまうような気がするからです。
さてお話は、どこか浮世離れした雰囲気を持つナルミが、同級生・彩夏と出会ったことで、少しずつ生気を取り戻していくところから始まっていきます。彩夏を介して、ナルミはギャンブル好きの”テツ先輩”、軍事オタクの”少佐”、笑顔が素敵なひも”ヒロさん”、街のゴロツキのまとめ役”四代目”そして・・・ニート探偵”アリス”と出会う。そんななか、彩夏の兄”トシ”が現れたことで、話は動き始めます。そして・・・事件が起こります。
その事件に向け、方向性を手に入れたニートたちがその力を発揮します。救いを求めた仲間のために。
この作品を読んでいる最中、個人的にはあまり好きになれない部分が結構ありました。
アリスの語る言葉が、あまり納得・共感できず鼻に付く。
時に心地良いこの作品の独特の暗さや、ニート+探偵という設定が狙いすぎで、あざといと感じる。
しかしながら読了後、この作品の総合的な評価は良いものへと変わっていきました。
読者を引き付けようとするあざとさは確かにあります。ニートという設定もそのためでしょう。
しかし、この作品の本質はそこではない。
”救いを求めた仲間のために”
その”熱さ”こそが、この作品の本質ではないでしょうか。
興味を持たれた方には、ご一読をオススメします。