暑いです。いや、熱い。こっちの方があっているような気がします。あるお仕事ででかけたのですが、さすがに半袖では、ちょっとという場に行く以上、長
袖、ネクタイ、上着のフル装備。室内や車の中はいいのですが、ちょっとした移動は汗だく・・ふーっ。馬鹿馬鹿しいとは思うのですがねえ。実は半袖の着替え
も持っていったのだけど、時間に追われて、着替えることもできませんでした。どこか涼しいところに行きた~い。
自動車工場で考えたこと
広島に仕事で行く用事がありました。仕事の合間に、マツダの本社工場を見学させていただきました。
まず、少し驚いたのは本社の受付です。ちょうどショールームのように新型車が並べられているのですが、その奥にターリーズ・カフェが入っているのです。なかなかかっこいいなあと、見ていると外国人社員がやってきて、コーヒーを買っていきます。
「なかなか大変らしいですよ。英語が共通語で、重要な会議は英語。稟議書も、英語で書かなきゃならないそうです」と案内してくださった方が言います。
2000年、マツダの経営危機は深刻化した。11月には、経営合理化計画がは発表され、1,800人の希望退職の募集、本社宇品第二工場の閉鎖、さらには ヨーロッパへの生産移管などが発表された。希望退職者は、結局、2,210人に上り、地元経済の落ち込みは深刻になった。下請け企業への合理化要請や、系 列外からの調達の本格化は、地元企業の倒産や廃業を引き起こした。
それから4年。マツダは、その経営の復活が本格化してきた。生産も回復基調にあり、5月には閉鎖していた宇品第二工場のラインが再開された。マツダ本社の雰囲気も、どことなく明るい様子があったのもそのせいだろうか。
自動車の工場というのは、何度みてもおもしろい。今までも何社かの工場の見学をしてきたが、マツダは初めてだ。さて、ラインを見学しているとおもしろいこ とに気がついた。ひとつのラインで国内外を含めた多種多様な車を生産している。「混流生産」と呼ぶ生産方式だそうだ。「実は、先日も他社の方がいらして、 見学されたのですが、ここまで多種多様なものを1ラインでするのはできないとおっしゃってましてね」と案内の方は笑う。
生産車種を絞り込み、「金太郎飴って笑う人もいるのですが、どこから見ても、マツダの車だと分かるということを基本に考えてきた」と言う。「VIPが乗るような高級車が無くなってしまって、困ったという声もあるのですけどね。」
展示コーナーには、マツダの歴代の車両が展示されている。ロータリーエンジンが、マツダの誇る技術であるが、その中で地味だが興味をひいたものがあった。それはクレイモデル用の粘土。
「あはは、ご興味を持たれましたか。実はね、結構、質問が多いので、私も製作部門に聞いてみたんです。材質を。でも、企業秘密で社員といえども教えられないと言われました。かなりいろいろなノウハウが詰まっているんですよ。」
最近では、ヴァーチャル上で設計し、確認するようになっており、将来的にはクレイモデルも作られないかもしれないと言うが、この粘土を販売して欲しいとの引き合いも結構、あるらしい。
経営危機が伝えられ、外国人経営者を傘下となった外資系企業から受け入れてきた。多くの従業員が会社を去った。地元企業との関係も、大幅に変わった。部品調達の国際化も大きく進展した。様々な批判も多いだろう。
しかし、工場を見学し、経済的にも小康状態だという街を歩いていて、あることを思い出した。マツダが外国人経営者を受け入れた7年前。ある自動車メーカーに勤務する人の言葉である。
「外国人が経営者で入った企業と、日本人純血で行く企業の二つに分かれるね。マツダは、経営者だけではなくて、相当の外国人社員を受け入れている。私も社 員としては嫌だなと思う気持ちがあるけど、早くに外国人の血を入れたマツダの方が、国際化の中で新しい経営方法を習得するかもしれないな。」
ものづくりは、日本のお家芸と誇りに思う気持ちも強い。しかし、国際化する中で、様々な考え方や文化が交じり合い、新しいノウハウが生み出されることで、 日本の「ものづくり」に新しい価値が生み出されるのではないだろうか。そうした取り組みは、これからもっと必要になるのではないだろうか。
今月号は、中村主任研究員が担当しました。
自動車工場で考えたこと
広島に仕事で行く用事がありました。仕事の合間に、マツダの本社工場を見学させていただきました。
まず、少し驚いたのは本社の受付です。ちょうどショールームのように新型車が並べられているのですが、その奥にターリーズ・カフェが入っているのです。なかなかかっこいいなあと、見ていると外国人社員がやってきて、コーヒーを買っていきます。
「なかなか大変らしいですよ。英語が共通語で、重要な会議は英語。稟議書も、英語で書かなきゃならないそうです」と案内してくださった方が言います。
2000年、マツダの経営危機は深刻化した。11月には、経営合理化計画がは発表され、1,800人の希望退職の募集、本社宇品第二工場の閉鎖、さらには ヨーロッパへの生産移管などが発表された。希望退職者は、結局、2,210人に上り、地元経済の落ち込みは深刻になった。下請け企業への合理化要請や、系 列外からの調達の本格化は、地元企業の倒産や廃業を引き起こした。
それから4年。マツダは、その経営の復活が本格化してきた。生産も回復基調にあり、5月には閉鎖していた宇品第二工場のラインが再開された。マツダ本社の雰囲気も、どことなく明るい様子があったのもそのせいだろうか。
自動車の工場というのは、何度みてもおもしろい。今までも何社かの工場の見学をしてきたが、マツダは初めてだ。さて、ラインを見学しているとおもしろいこ とに気がついた。ひとつのラインで国内外を含めた多種多様な車を生産している。「混流生産」と呼ぶ生産方式だそうだ。「実は、先日も他社の方がいらして、 見学されたのですが、ここまで多種多様なものを1ラインでするのはできないとおっしゃってましてね」と案内の方は笑う。
生産車種を絞り込み、「金太郎飴って笑う人もいるのですが、どこから見ても、マツダの車だと分かるということを基本に考えてきた」と言う。「VIPが乗るような高級車が無くなってしまって、困ったという声もあるのですけどね。」
展示コーナーには、マツダの歴代の車両が展示されている。ロータリーエンジンが、マツダの誇る技術であるが、その中で地味だが興味をひいたものがあった。それはクレイモデル用の粘土。
「あはは、ご興味を持たれましたか。実はね、結構、質問が多いので、私も製作部門に聞いてみたんです。材質を。でも、企業秘密で社員といえども教えられないと言われました。かなりいろいろなノウハウが詰まっているんですよ。」
最近では、ヴァーチャル上で設計し、確認するようになっており、将来的にはクレイモデルも作られないかもしれないと言うが、この粘土を販売して欲しいとの引き合いも結構、あるらしい。
経営危機が伝えられ、外国人経営者を傘下となった外資系企業から受け入れてきた。多くの従業員が会社を去った。地元企業との関係も、大幅に変わった。部品調達の国際化も大きく進展した。様々な批判も多いだろう。
しかし、工場を見学し、経済的にも小康状態だという街を歩いていて、あることを思い出した。マツダが外国人経営者を受け入れた7年前。ある自動車メーカーに勤務する人の言葉である。
「外国人が経営者で入った企業と、日本人純血で行く企業の二つに分かれるね。マツダは、経営者だけではなくて、相当の外国人社員を受け入れている。私も社 員としては嫌だなと思う気持ちがあるけど、早くに外国人の血を入れたマツダの方が、国際化の中で新しい経営方法を習得するかもしれないな。」
ものづくりは、日本のお家芸と誇りに思う気持ちも強い。しかし、国際化する中で、様々な考え方や文化が交じり合い、新しいノウハウが生み出されることで、 日本の「ものづくり」に新しい価値が生み出されるのではないだろうか。そうした取り組みは、これからもっと必要になるのではないだろうか。
今月号は、中村主任研究員が担当しました。