やっと梅雨が明けたみたいです。しかし、また今日も雨。どうなっているのでしょうか。最近、はまっているのがインターネットで聞くウェブラジオ。仕事を
しながら聞くのにちょうどいいのです。日本のウェブラジオは、色々制約があるせいか、録音されたものを繰り返し放送されていたり、時間限定だったり、ある
いは非常にローカルな放送だけですが、海外のはライブでそのまま放送されています。たまたまシンガポールに住んでいたことがあるので、懐かしくてシンガ
ポールの放送を楽しんでいますが、チャンネルも沢山あって、おもしろいです。広告が画像で流れて、KIREIKIREIなんて書かれているから、なんかい
なと思ったら、日本の某石鹸メーカーの商品が、そのまま売り出されているらしい。そんなことも楽しめます。そのうち、海外のテレビもインターネット経由で
楽しめるようになるのでしょうね。
ものづくりを振興するには ~ 地域ブランドを創出せよ
わけあって「地域ブランド」というものを勉強しています。ものづくりといえば、墨田、太田、品川、そして東大阪、おっと忘れちゃいけない川崎、京都。こう いったところは、ブランド化しています。こうした地域ブランドは、古くから有名なものと、かなり巧妙に作り出されたものがあります。どうやって、そういう イメージを作り上げたきたかというのは、大変、興味深いテーマです。
地名にまつわりつくイメージは、土着というくらいでなかなか変わら ないものですが、しかし、よく調べてみるといつの間にか大きく変化しているケースもあるのです。例えば、「原宿」。若者が集まる活気あふれる町というイ メージが定着しています。しかし、私の大学時代のご高齢の先生は、「あんなところは、博労(牛・馬の売買における仲介人)が集まるところで、柄も悪く、汚 くて近づいては行けないと親から怒られたものだ」と常々言っておりました。まあ、今の柄がいいとは言いませんが、いつの間にかおしゃれな街のイメージに変 わっている訳です。
今、取り組んでいるのは、その地域での「ものづくり」を振興する一助として、地域ブランドを創出していきたいという 事業なのです。しかし、先輩の研究者方に報告をしたところ、散々の評価で、「そんなものができる訳がない」とか、「行政とか団体とかが作り出すものではな い」という批判をされました。「わかってまんがな」という気持ちあったのですが、それならもう少し調べてみようと、ネットで色々調べてみると、海外でも色 々取り組まれていることが分かりました。
そもそもそういう運動で言うのは、「Buy American」というやつで、これは日本製品が怒濤のようにアメリカ市場に流れ込んだ20年ほど前に高まりました。うーむ、ホームページも愛国心あふれて、ちょっと近寄りづらいかな(笑)
それでは、同じ島国の英国ではっと。そうするとありました。「Made in Britain」。ここは結構、充実しています。「政府は、国産品の使用を進めておきながら、自身の調達では輸入品の使用を増加させている。例えば、公用 車では66%が輸入車だ」と批判をしています。それに、興味を惹いたのは、ビデオデッキなどの事例を上げて、仮に外国メーカーだとしても、それが英国内の 工場で作られているかどうか。そして、その企業の工場がどれくらいの雇用を持っているかなどの一覧表を掲出し、英国民は消費者として、そうした情報に敏感 になるべきだと主張しています。
カンガルーの国、オーストラリアでは商工会議所や政府も参加して、「Australian Made」プロジェクトが進んでいます。ここでも、「アンケートなどによれば、オーストラリアの消費者の8割は、できれば自国産の商品を購入したいと考え ている」と指摘し、だからこそ、自国製品だと分かる表示をと主張しています。アフリカでも、南アフリカ共和国で「Proudly South African」プロジェクトが行われています。各ページで、分かりやすく、なぜこうしたプロジェクトが必要かが説明されています。
さ て、こうした海外の事例を調べていくと、共通点が分かってきました。まず、いずれの国も、生産費の半分以上を国内で調達していることに加え、国内でそれら を原材料にして製造や加工していることを条件にしている点です。要するに、単に輸入され再度パッケージにされた製品では駄目だと明記されているのです。そ して、次に大切なことは、各国ともに激しい国際競争の中で、国内に雇用を残すために、これ以上の生産拠点の海外移転や海外からの輸入を何とかして阻止しよ うと主張している点です。
「私たちの暮らしを守るためには、私たちの国に雇用を残さねばなりません。そのためには、自国製品を優先して買うように、あるいは見分けて買えるようにしていく必要があるです」というのが、いずれも共通した主張です。
翻って、日本はどうでしょうか。「製造業は、中国に持っていき、日本では知的集約的な産業だけを残すべきだ」という一見、筋が通っているかのような、実は 暴論がまかり通っているのではないでしょうか。そういえば、有名な研究者の方の講演で、「東京にある工場が、仮にベトナムに移ったとしても、距離で言え ば、アメリカの西海岸から東海岸に移ったくらいのもので、大騒ぎする必要なはい」という話を聞いて、のけぞったことがありました。
つね づね、私がお世話になった大阪繊維リソースセンターの松田正夫顧問は、「安い繊維製品を手に入れることが出来た代償に、我々は技術を失い、雇用を失い、地 域経済を損なってきた。とにかく安いモノを作るという姿勢だけでは、産業全体に未来はない」とおっしゃっていました。昨年には、国産品の消費促進を訴える NPO・ジャパンシェアリング推進会を設立され、活動をされています。
海外から来る研修生の講義をしていると、よく「日本製品を買って 帰りたい」と言われます。まだまだ、日本製品に対する「ブランド力」は根強く残っています。「国際化の時代に何を言っている」という批判もいただきます が、先進国になったからこそ、自国の雇用や地域経済をどうやって守るべきなのかを考えるべきだなと、各国のホームページを見て改めて思いました。「ボーダ レスの時代に、そんな保守的なことは駄目だ」と批判するのは、簡単ですが、しかし、ではどうすれば良いのでしょうか。みなさんは、どのようにお考えになる でしょうか。
今月号は、中村主任研究員が担当しました。
ものづくりを振興するには ~ 地域ブランドを創出せよ
わけあって「地域ブランド」というものを勉強しています。ものづくりといえば、墨田、太田、品川、そして東大阪、おっと忘れちゃいけない川崎、京都。こう いったところは、ブランド化しています。こうした地域ブランドは、古くから有名なものと、かなり巧妙に作り出されたものがあります。どうやって、そういう イメージを作り上げたきたかというのは、大変、興味深いテーマです。
地名にまつわりつくイメージは、土着というくらいでなかなか変わら ないものですが、しかし、よく調べてみるといつの間にか大きく変化しているケースもあるのです。例えば、「原宿」。若者が集まる活気あふれる町というイ メージが定着しています。しかし、私の大学時代のご高齢の先生は、「あんなところは、博労(牛・馬の売買における仲介人)が集まるところで、柄も悪く、汚 くて近づいては行けないと親から怒られたものだ」と常々言っておりました。まあ、今の柄がいいとは言いませんが、いつの間にかおしゃれな街のイメージに変 わっている訳です。
今、取り組んでいるのは、その地域での「ものづくり」を振興する一助として、地域ブランドを創出していきたいという 事業なのです。しかし、先輩の研究者方に報告をしたところ、散々の評価で、「そんなものができる訳がない」とか、「行政とか団体とかが作り出すものではな い」という批判をされました。「わかってまんがな」という気持ちあったのですが、それならもう少し調べてみようと、ネットで色々調べてみると、海外でも色 々取り組まれていることが分かりました。
そもそもそういう運動で言うのは、「Buy American」というやつで、これは日本製品が怒濤のようにアメリカ市場に流れ込んだ20年ほど前に高まりました。うーむ、ホームページも愛国心あふれて、ちょっと近寄りづらいかな(笑)
それでは、同じ島国の英国ではっと。そうするとありました。「Made in Britain」。ここは結構、充実しています。「政府は、国産品の使用を進めておきながら、自身の調達では輸入品の使用を増加させている。例えば、公用 車では66%が輸入車だ」と批判をしています。それに、興味を惹いたのは、ビデオデッキなどの事例を上げて、仮に外国メーカーだとしても、それが英国内の 工場で作られているかどうか。そして、その企業の工場がどれくらいの雇用を持っているかなどの一覧表を掲出し、英国民は消費者として、そうした情報に敏感 になるべきだと主張しています。
カンガルーの国、オーストラリアでは商工会議所や政府も参加して、「Australian Made」プロジェクトが進んでいます。ここでも、「アンケートなどによれば、オーストラリアの消費者の8割は、できれば自国産の商品を購入したいと考え ている」と指摘し、だからこそ、自国製品だと分かる表示をと主張しています。アフリカでも、南アフリカ共和国で「Proudly South African」プロジェクトが行われています。各ページで、分かりやすく、なぜこうしたプロジェクトが必要かが説明されています。
さ て、こうした海外の事例を調べていくと、共通点が分かってきました。まず、いずれの国も、生産費の半分以上を国内で調達していることに加え、国内でそれら を原材料にして製造や加工していることを条件にしている点です。要するに、単に輸入され再度パッケージにされた製品では駄目だと明記されているのです。そ して、次に大切なことは、各国ともに激しい国際競争の中で、国内に雇用を残すために、これ以上の生産拠点の海外移転や海外からの輸入を何とかして阻止しよ うと主張している点です。
「私たちの暮らしを守るためには、私たちの国に雇用を残さねばなりません。そのためには、自国製品を優先して買うように、あるいは見分けて買えるようにしていく必要があるです」というのが、いずれも共通した主張です。
翻って、日本はどうでしょうか。「製造業は、中国に持っていき、日本では知的集約的な産業だけを残すべきだ」という一見、筋が通っているかのような、実は 暴論がまかり通っているのではないでしょうか。そういえば、有名な研究者の方の講演で、「東京にある工場が、仮にベトナムに移ったとしても、距離で言え ば、アメリカの西海岸から東海岸に移ったくらいのもので、大騒ぎする必要なはい」という話を聞いて、のけぞったことがありました。
つね づね、私がお世話になった大阪繊維リソースセンターの松田正夫顧問は、「安い繊維製品を手に入れることが出来た代償に、我々は技術を失い、雇用を失い、地 域経済を損なってきた。とにかく安いモノを作るという姿勢だけでは、産業全体に未来はない」とおっしゃっていました。昨年には、国産品の消費促進を訴える NPO・ジャパンシェアリング推進会を設立され、活動をされています。
海外から来る研修生の講義をしていると、よく「日本製品を買って 帰りたい」と言われます。まだまだ、日本製品に対する「ブランド力」は根強く残っています。「国際化の時代に何を言っている」という批判もいただきます が、先進国になったからこそ、自国の雇用や地域経済をどうやって守るべきなのかを考えるべきだなと、各国のホームページを見て改めて思いました。「ボーダ レスの時代に、そんな保守的なことは駄目だ」と批判するのは、簡単ですが、しかし、ではどうすれば良いのでしょうか。みなさんは、どのようにお考えになる でしょうか。
今月号は、中村主任研究員が担当しました。