気がつけば締切が…。気がつけば、わわっ もう7月じゃあぁりませんかっ!(はい、今月は、ホントにあわや落とすか! 状態になりました。。。。ぐ、ぐすんっ)
 どうしよう、どうしよう。今年というマラソンも折り返し点だよぉ~
何がどうというのではないですが、4,5,6月といっつも切羽詰まっていました。そのくせ、ミステリとかノンフィクションものにはまっていて、ここ1週間でも6,7冊読んでしまいました。
切羽詰まるから読むのか、読むから切羽詰まるのか。
ちょっとハムレットなしゅうちょが今月の「お当番」です。


つれづれもの草子 -その10-
「伝える」こと「見せる」こと

「いやぁ~ 最近の学生は目が肥えてますからね、WEBサイトでバンバン評価されちゃうんですよ」
 何の話かというと、大学生向けの企業新卒採用イベントのこと。最近は、会社説明会も“採用イベント”なんていうシャレた呼び方をするらしい。その“イベント”が「どれだけ観賞に耐える出来だったか」、参加した学生があちこちのサイトで情報交換がてら評価しているのだそうだ。中には、「あの会社の説明会で司会をしていた男性はちょっとカッコイイ」などという書き込みもあるそうで、まぁ、確かに、「目の保養」も大事です。しかし、総体としては、学生の評価は「極めて的確、かつシビア」だという。「あそこの会社の採用イベントは一見の価値あり」という評価が下されると、それは後輩たちへも“伝承”されていく。
 できるだけ絞り込んで、でも、できるだけ多様で優秀な人間を採りたい企業側にとっては、そういう「口コミ情報」はそれだけで絶大な広告効果、イメージ効果を生む。評価ランキングの上位には複数の外資系IT企業が上がるが、そういう企業はせいぜい2,3日の行事に7桁前後の予算を投入する。「舞台」には都心の劇場を使うこともある。演出もちょっとしたアーティストのコンサートばりだ。
 彼らは「企業説明会」もまた非常に重要な「マーケティング」の場、活動と明確に位置づけ、戦略を立てているのだ。もちろん、「採用イベント」の目的は人材獲得が第一であることは確かなのだが、それ以上に、彼らが重視するのは採用には至らなかった応募者たちである。彼らは、100の新聞広告やTVCMより遙かに効果的に自社のイメージを受け取った“顧客”が市場に散らばっていくと受け止めているのだ。その意味で、採用もまた「マーケティング」と位置づける。だから、「伝える」こと「見せる」ことにこだわる。大切にする。

 どれほど良いものをつくっても、その良さを伝えることが下手。それから市場というと2つしかないと思い込んでいないか。
 これは、最近取材させてもらった何社かの日本の中小企業で強く感じたこと。業種は金属加工から繊維、あるいはソフトウェアまで様々だが、おしなべてこの思いを抱いた。共通するのは、一言で言えば職人堅気。「良いものをきっちりつくっていれば、見る人はわかってくれる」と、「伝える」ことよりも「つくり込み」に一生懸命なのだ。「努力してますよ」と言うけれど、宣伝や売り込みはお世辞にも上手いとは言えない。
 それから、新聞・雑誌やTVがことさら取り上げるせいもあるのだろうが、「市場」といえば「低価格」だけが唯一の競争条件のようなアジア市場か、「良いものは良い」と評価するけれど、非常に狭くなった国内市場か、と二者択一的に捉えているようだ。後者の「良いものは良い」と評価する市場は国内だけではないのではないか。市場はまだまだ広い。「良いものは良い」と評価する選択眼は欧米市場でも高い。海外と直接取引した経験を持つ企業は異口同音に認める。そこをにらめば、もっともっと闘える土俵は出てくるだろう。
 ただし、「良いと思うなら、買ってください」という“殿様商売”ではその土俵に
は上がれない。自分の存在をアピールできることが必要になる。言葉の壁? ファースト・インプレッション(第一印象)を伝えるには言葉はあまり重要ではない。ただ「自分の個性は何なのか」。それを自分自身でしっかりつかんでいること。そこが“肝”である。それをどう伝えるか。見せるか。
 そう考えると、「伝える」こと「見せる」ことも、「つくる」こと同様、いろいろ工夫できて、しかもちょっとわくわくして楽しめそうな気がしてきませんか? 

                                      (C)N.TANAKA