買い物の帰りに川辺のベンチで一休みしていたら、隣にハトが飛び乗って来た。

食べ物はないよ（買ったばかりのよもぎ饅頭がエコバッグに入っていたけれど嘘をついた）と言ったら、あっさり立ち去った。

歩み去るハト。

警戒心なく隣に来たということは、日頃ここへ来る人に何か美味しいものをもらっているのだろう。ドバトの多数派とはちょっと羽の色が違う。

まだ今月は終わっていないけれど、今月も良い生き物に出会った。

おじいさんを散歩させている猫にも出会った。

紐の先におじいさんがいる。猫はぐいぐいと引っ張り、おじいさんはとつとつと歩いていた。

港の干物と魚の店にいた猫。地面に置いた板で爪をといでいた。

魚屋さんの猫は、魚がたくさん食べられるのだろうか。

そういえば、山上たつひこの漫画「中春こまわり君Ⅱ」では、猫が寿司屋をやっていた。いろいろこだわりがあるらしく、志賀直哉の『小僧の神様』を『小僧の猫様』と言い張って客とケンカになっていた。

山上たつひこ作　小学館

駐車場を歩く猫。キジトラ。

棚に収まる猫。

猫は、狭いところにきっちり入るのが好きらしい。片付け上手なのかもしれない。

動物ではないけど、マムシグサ。

それともテンナンショウだろうか。区別がよくわからない。

そして、前庭のモチノキにミノムシがいた。

思わずミノムシをいろいろ調べてしまった。

このミノは5㎝くらい。細い枝を使ったミノはチャミノガかなあと思う。オオミノガくらいの大きさのミノだけれど、オオミノガは今は絶滅危惧種と言われるほど数が減っているらしい。オオミノガヤドリバエという虫に寄生されるからだそうだけれど、このオオミノガヤドリバエに寄生するキアシブトコバチという小さいハチもいるというのが、なんだかすごい。

ミノの中で一生を終えるのは雌で、雄は蛾になって飛びまわり、交尾して死ぬ。雌はミノの中に産んだ卵が孵ったら、ミノを出てぽとりと下に落ちて死ぬのだそうだ。（ミノの中でしぼんでしまうという説も）

今、このミノの中には卵と雌が入っているのだと思う。見ていたら、黒っぽいつやのある芋虫のような虫がミノの上から上半身（？）を出した。よく見ようとしてちょっと枝に触れたら、出しすぎたチューブの絵の具が引っ込むようにするっとミノに入ってしまった。

近所の生き物