米ぬか | 東四ヶ一の庄

東四ヶ一の庄

実家を離れて40数年。もう帰ることはないだろうと
思っていたこのまちに戻ってきました。
「東四ヶ一の庄」とは、私の愛読書『ホビットの冒険』
『指輪物語』の主人公の家があるところです。

うちのご飯は、親戚経由で農家さんから買った玄米を、家庭用精米機で精米して炊いている。

当初は七分づきくらいの精米にしていたけれど、精米機が古くなったせいか、このごろでは七分づき設定にしてもせいぜい五分づきか、あるいは「ほぼ玄米」になる。(うちではそこに雑穀を入れて炊く)

 

二人暮らしなので(しかもジーサンとバーサン)毎日ご飯を炊くわけではない。3日に一度、一回に3合炊く。平均すると、ふたりで1日1合しか食べていないことになるけれど、もちろんそのほかにパンも食べるし麺類も食べるし、私はオートミールも食べる。

 

精米すると米ぬかができる。

前に住んでいたところでは、野菜くずやバナナの皮などと一緒に、米ぬかは夫が庭に埋めていた。今のうちの庭は簡単に掘り返せるところがないし、大きなコンポストを置く余裕もない。

 

昨日、米ぬかを炒ってみた。ひとまわり濃い茶色になり、香ばしいかおりがした。ちょっと食べてみると、じんわりと甘かった。

 

そこで、今日はネットで探したレシピをちょっとアレンジして、米ぬかクッキーを焼いてみた。

炒った米ぬかと薄力粉を同量。砂糖。オリーブオイル大さじ2。塩ひとつまみ。

全部がまとまる程度に水を加えて、麺棒で薄く伸ばして包丁で切る。フォークで穴をあけて焼く。

 

結果として、普通に食べられるクッキーができたのだ。ちょっと見コルクの切れ端のようだけれど、そこそこ美味しい。

 

調べてみると、米ぬかには「整腸効果・肌荒れ解消・アトピーや花粉症改善・血液サラサラ効果・血糖値低下」など、これでもかというほどさまざまな効用がある優れた栄養成分が含まれているらしい。これだけ効果を並べられるとほんまかいなと思ってしまうけれど、捨てるつもりだったものが食べ物になっただけでも私は嬉しい。

 

炒った米ぬかは、カレーや味噌汁に入れてもいいかもしれない。糠床が作れるほどためておくのはちょっとスペースがいるけれど、少量ずつ炒りぬかにしておけば使い道はけっこうありそうだ。

 

さて、話は変わって今日見たトンビ。

向かって左の翼の初列風切羽は4枚。右は5枚。

これは、何かで抜けてしまったと思われる。喧嘩だろうか。それとも、自分の体の幅を勘違いしていて、すり抜けられると思っていた隙間にひっかかったとか。

けれど、喧嘩や事故で真っ先に損なわれそうな先端の羽ではなく、後ろの方が抜けている。

 

もしかしたら、羽が抜け換わっているところなのかも。

そう思って、トンビの換羽の時期を調べてみると「春から秋にかけて」「年に数回」とあった。また、初列風切羽の場合は、内側から外側に向かって順に抜け落ち、生え変わっていくらしい。

 

換羽だったのか。

それなら、この前のトンビの6枚目のスペースがきれいに空いていたのもわかる。

 

鳥インフルエンザのこともあり、落ちている鳥の羽は拾わないようにしているけれど、いらなくなったトンビの風切羽ちょっと欲しいかも、と思ってしまった。

 

話題の映画にもなった『ザリガニの鳴くところ』の中では、鳥の羽が美しく効果的に使われていた。

ディーリア・オーエンズ 作 『ザリガニの鳴くところ』早川書房

 

凛とした物語だった。友人に貸してもらって読んだ。読んでよかったと思う本だった。