私の家から首都まで最短ルートで大凡30キロ前後あるのですが、その道程の景観は様々に移り変わります。
私の家の付近にはまだ水田や畑などがあり、場所によっては長閑な雰囲気を残しつつ、駅付近だけは首都圏のベッドタウンとしてマンションが立ち並ぶ所謂首都近郊という位置であります。
県境を越え首都に入ると徐々にビル群が増してゆき、環状線を中心に物流の流れが活発になってゆきます。(路駐も多くなります)
首都中心部(山手線沿線の内側)に入ると、テレビで見るそのままの景色がそこにあります。
東京をプライベートで訪れる時の移動手段としてマイカーは逆に不便(駐車場問題や小回りが効かない)で、公共機関に頼った方が色々楽だったりするのですが、最近マイカーで首都中心部に行く機会が何回かありました。
今日も半プライベートで青山までマイカーを走らせたのですが、車窓から見える首都中心の景色は、公共機関でのそれとは全然違って見えました。
人間にはパーソナルスペースという物がありまして、恋人距離、友人距離、社交的距離などに分かれているのですが、基本的に個人差がありますので一般的な意見を過信すると酷い目にあいます(笑)
恋人、友人距離というのはプライベートな話な訳ですが、社交的距離は社会を生き抜くにあたってまったく意識しないというわけにはまいりません。
一般的に都市部に住む人ほど社交的距離が狭いと言われています。それは単純に人口密度の問題で、ある意味他人慣れしているから。
などと言われているようです。
もちろん仕事等の環境によって全然違うのでしょうけどね。
少し話がそれました。
マイカーから見た車窓。
それは自分の車の中というプライベートの空間から、混雑の象徴とも言える場所を覗き込む。
池袋駅前交差点、新宿、原宿竹下通りの出口や表参道交差点、国道246号線青山近辺(どの道を通ったか、関東に住んでいる人はすぐにわかったでしょう)、多くの人が行き交う地点。
そこはパーソナルスペースなどほとんど0に近い場所です。
同じ場所にいながら、見えるものがまったく違う。
私もそれらの場所へ買い物などで出かける機会があったりするのですが、その時と景色がまったく違って見えました。
群ではなく個。
そんな錯覚だったのでしょう。
首都の真ん中で個を意識したのはおそらく初めてかも知れません。
本当ならその場で車窓から見える景色をシャッターに収めたかったのですが、何せ運転手だったのでそれも敵わず、午後の渋滞に巻き込まれながら帰ってまいりました。
この気持ちを心に留めて、今度そこに行く時に思い出して何か写せたらなあ、なんて思いました。
落ちはありません(汗)