筋肉少女帯 | 快児オフィシャルブログ「快児ワードファクトリー」Powered by Ameba

筋肉少女帯

俺は大槻ケンヂさんが好きだ。
中学の頃、彼のバンド筋肉少女帯にはまった。小説やエッセイもほとんど全て読んだ。
学生の頃好きだった歌や本は、大概歳をとると自分の感性が変化して、なんだか好きさが薄れるものだと思うが、大槻ケンヂ作品に関してはそれがない。今でも聴くし読む。
人間で最も尊敬している。


7年前のある日、吉本の裏芸人パンチユーホーさんから電話がかかってきた。
「今日新宿ロフトプラスワンでB&Bの島田洋七師匠のライブがあるんだけどこない?俺構成やってるからただでいいよ」
特に洋七師匠には興味はなかったが、まあ一世を風靡した人のしゃべりを聞くのも悪くないかと思い、新宿に向かった。

ロフトプラスワンには一階に一つ、二階に一つと二つ楽屋があるのだが、俺は二階の方の楽屋に通された。パンチさんに誘導され階段を上る。
大御所の人たちはみんな一階の楽屋にいるようで、二階の楽屋にはニット帽を被った兄ちゃんが一人いるだけだった。
スタッフかなにかだろうと思い
「おはようございます。トゥインクルコーポレーションの快児と申します。」
と俺は言った。

するとその兄ちゃんはすくっと立ち上がり
「初めまして。大槻ケンヂです」
と言った。


!!!!!!!!!!!!


まさか!!!


ばかな!!!


突如目の前に現れた憧れの人。俺は固まった。
しどろもどろになりながら
「あ・・・・・知ってます。・・・・ってゆーか人間の中で1番会いたかったです」
と言う俺。
まさかそこまで俺が大槻さんを好きだとは思っていないパンチさんは
「あ、快児君、大槻さんと時間潰しといて」
と言って一階に下りて行った。


この時間は潰すものではない。


二人っきりになってから俺は、好きな曲、持ってる本の名前をあげ、自分がいかにあなたを知っているかということをアピールした。
ひときしり俺の話を聞いた大槻さんは
「ほんとに詳しいねー。嬉しいなー。あー何かおもしろいものないかなー。今日はこれしか入ってないや」
と言ってカバンからなぜか機関車トーマスのクッションを出した。

20分ほど夢の時間は続いた。大槻さんはデーモン小暮閣下の悪口や次出す本の構想などを聞かせてくれた。


ライブが始まったので、舞台を映すモニターに向かって二人で
「今の返しはないでしょー」
「司会の子天然だねー」
とか色々突っ込んだ。

幸せだった。
そして最後は握手をしてもらい、俺は
「サインとかいらないんで俺の名前を記憶してください。それが1番嬉しいです」
と、寒くも熱いことを言った。

大槻さんは次回のそのライブのゲストで、たまたま新宿に来たから洋七師匠にふらっと挨拶に来たとのことだった。
よくたまたまふらっと来てくれましたね。


これ以来俺はなんでも強く願ってれば実現するもんじゃなかろうかと思っている。1番会いたい人にサイン会でもなく会うことができるとは。