尚登のウラハラサプライズ | 快児オフィシャルブログ「快児ワードファクトリー」Powered by Ameba

尚登のウラハラサプライズ

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京都に住む大学のころからの友人尚人(仮名)に、上京するから原宿で飲もうと言われたので行って来た。
尚人は音楽関係の仕事をしている。詳細は不明。田中美保というモデルが好きらしい。

大学の頃の尚人は、とにかくムカつく野郎だった。
何がムカつくかというと、全身コーディネイトで20万はいくであろうDCブランド(マサキ・マツシマやコムデ・ギャルソン等)で固められた服装。
何がムカつくかというと、大学一年の分際で天王寺にある高層マンションの12階、一人暮らしで家賃15万という家に住んでいること。
ムカつく。
いや、羨ましい。
そして彼は「つまらない」という理由から大学を二か月で辞め、どこかに去って行った。

それからずっと音信不通で彼が退学してから10年後、mixiで再会し、友達を再開することになった。

そんな彼がわざわざ上京して原宿で飲もうと言う。
「さっき着いたわ。明日の朝一の新幹線で帰るねん」
何かおもしろいことが起きる予感がした。

待ち合わせ場所に行くと彼の元カノ(今はいい友達関係にあるらしい)と、その友達がいた。
尚人に付いていく。竹下通りを抜け明治通りを左折、まっすぐ進んだ右手の地下の店のカフェらしき店に辿り着いた。
ほう、おしゃれな店だ。

店に入るとスタッフ数名が彼に挨拶をした。どうやら常連のようだ。
「今夜この店貸し切りになってるから」
な・・・貸し切り!

スタッフ、俺達と乾杯を済ませるやいなや
「ちょっと1時間、時間もらうわな」
と言っていきなり俺達を残し、彼はDJブースに行った。
行く途中で
「あ、快児に渡しとくものあったんや」
彼は一枚の紙のようなものを取り出し、俺に手渡した。
よく見るとそれは
緑と白で描かれた三沢光晴のステッカーであった。
三沢!!うおお。

彼のDJが始まる。洋楽に疎い俺は、初め何がかかっているかわからなかった。
彼の元カノに
「これ誰の曲?」
と聞いたところ、なぜか無視された。「なんで無視やねん。聞こえへんかったんかな」などと思っていると、彼女は泣いていた。硬直し、号泣していた。
「なんで泣いてんの?」
「マイケルが死んだから」
尚人のDJ開始から約40分、ずっとマイケル・ジャクソンの曲がかかっていたのだった。
俺にとっての三沢のようなものだったんだろう。そりゃ泣くわ。
俺も少しもらい泣きした。

少し涙が落ち着いた元カノに
「このまま一時間マイケルかけ続けるんかな?」
と聞いた。すると
「たぶん彼やらしいから3曲くらい訳わかんない曲はさんでから最後にマイケルじゃないかな」
と言った。
そして事実、40分から誰も知らないような曲が3曲かかった。
さすが元カノ。元カレのDJパターンを分かっている。メリハリ、緊張と緩和。

しかし、元カノの予想は少しだけ外れることとなった。
最後にかかった曲は・・・
「スパルタンX」!!!
三沢の入場曲であった。
今度は俺の目から涙が溢れた。


そこから彼はリズムを被せやすい曲をかけて次のDJにバトンタッチ。
した頃、店内にはたくさんの人がいた。
彼の友達と、友達の友達で溢れかえっていた。
なんという人脈。

夜も更け、みんなの酔いが進む。カフェだと思っていた場所が、もはやクラブと化していた。誰もが楽しそう。
最近おっさんになったのでオールはしないことにしているが、帰るべきではないと本能が止めた。
尚人が俺を皆にいい風に紹介してくれる。どんどん友達が増えていく。しまいには青山のカリスマ美容師が、千円で髪を切ってくれることになった。
千円て!!
「イケメンピン芸人にしてあげますよ」
と彼は言った。

あっと言う間に時は経ち、深夜3時になった。
さすがに眠くなってきてうとうとしていたら、DJの曲が小さくなった。
「お誕生日プレゼントターイム!さあ、6月7月が誕生日の人は立ち上がってくださーい!」
4分の1くらいの人が立ち上がった。
そうか、そういうイベントか。俺は7月生まれであったか。
照明が消え、ケーキが運ばれて来る。4分の1の人間がロウソクの火を消す。
た、楽しい。

ふと尚人を見ると彼はサンタクロースのようになっていた。布袋(ぬのぶくろ。ほていではない)にいくつものプレゼントが入っているようだった。
友達一人一人にその人のツボをついたプレゼントを渡す。
最後に俺のところに来て
「持ってるかもなー思てんけど」
と言い、
出てきたものは・・・メモリースティック付きPSP!!
まじか!!!
俺の今一番欲しかった物!

少しそういう展開は予想していたので、俺は自分の単独ライブの中で一番気に入っている「とびだす絵本」のDVDをお返しにあげた。値段的に違いすぎるが。

しかし彼は喜んでくれた。そしてさらっと
「女紹介してや」
と言った。

女・・・彼は田中美保というモデルが好きらしい。好きらしいですよー!