雨の日が増えてきました。
予報では梅雨に近づいているとのことです。
梅雨はジメジメして困るという人が多いと思いますが、
(そして自分も数年前までは普通にその一人でしたけど)
でも、もうじき出かけるのにあと一枚羽織るかどうか迷うような、
朝からちょっとひんやりするくらいのこの気温には少しホッとします。
これがずっと続いてほしいと願ってしまう、
人一倍寒さには弱いくせに、
以前にも増して、一番好きな季節は、はっきりと、冬です。
逆に言うと、梅雨が終わってまたあの夏がやってくるのが、
梅雨が始まってもいない今から怖くてなりません。
人が多すぎるとか自然が少ないとかそういうことより、
とにかく東京の夏がもうほとほと耐えられず、
本気で移住を考えはじめているところです。
先日は、七年半振りの手紙に自分を向かわせたそのわけを書きましたが、
そもそも、その七年半の間どうして、
書かなかった、
のではなく、
書けなかった、
としたほうが正しいような気が、今となってはしています。
文章は、
嘘をつきます。
おそらく七年半前にはまだ掲げていた「ライター」の肩書きを、
今ではすっかりおろしてしまいました。
何か伝えたいことがあって、
その伝えたいことをどうやって書いたらより伝わるか、
前後を入れ替えてみたり、
形容詞や副詞を他の修飾語にしてみたり、
そんなことを繰り返しているうちに、はたと、
「自分が書いている文章のとおりに本当に自分は感じているだろうか…?」
これに無自覚のまま文章を書けていた頃が、
懐かしい、
と書きかけて、また、はたと、
いやいや、そんなこと思っていない、
それこそ文章にまかせてつい綴ってしまう類の「嘘」です。
この「嘘」が怖くて、
なかなか前のように文章が書けなくなりました。
怖い、と言えば、
冒頭に戻りますが、
今、何より怖いのは、夏の暑さです、
これは、本当…
とにかく、きっとこうして手紙の形でなら、
「嘘」にならない文章がどうにか書けるように思います。
また、お付き合いください。
七年半前の手紙はこちら