「あの虹をまた見に行こう」
第一章 「出会い」
「ふぅ……なんでここはこんなに寒いんだ……まったく……」
ガランゴロン、ガランゴロンとなんとなく、すずを鳴らしてみる。
ここの神社は古いが年に一回この時期だけは、近所の住民達が参拝にやって来る。
わたしは阿部星香中学2年生。受験生ではないが来年受検を控えた身。一応神様とやらに色々お願いがあってやってきた。
「おーい、セイカぁ~~!!、うわわわわわっ」ドサッ。思い切り雪面に顔面を強打しているドジっ子は、阿部ナルミわたしと同じ中学2年生幼馴染である。
「ったくぅ~なんであんたはそんなに、ってうわっととととととっとと」ドタ。
「くっははは、星香ドジだぁ。はは」
「あ、あんたに言われたないわっあほっ」ペシ、手袋でナルミのおでこをひと叩きする。
「いでっ。なんだよ、もうぉ、一緒にお参り行こって言ってたのに……」
「あぁ、ごめんごめん。ま、でもほら、会えたからいいじゃん。ね?」
「うん。ま、いっか。じゃ、ほらセイカ早く早くっお参りしよ!!でね、その後にちょっとお願いがあるの」
とナルミのこの意味ありげな微笑みはいつもろくな事が起きない笑顔だ。不運の笑顔。