どれづらい気を失っていたのだろう。
やつに追いかけられて、どうしようもないと思ったときに突然光った光。
あの光はなんだったんだろう。
とにかく、私はそのおかげで助かった。
一人きりになってから1ヶ月目の朝を迎えた。
他の人たちが亡くなってからもう、それだけの時間がたったのだ。
1ヶ月。
私には今までの1ヶ月よりはるかに長く感じた。
ペンしか握ったことのなかった私が、今では銃を握っている。
半年前まで、私は出版社で働いていた。
時間に追われる日々だったが、有意義なものだった。
会社では同期に恵まれ、週末には皆で愚痴をこぼしながら朝まで飲んでいた。
それなりに楽しい毎日を過ごしていたのだ。
5月1日を迎えるまでは。
あの日、突然テレビから流れたニュースを一生忘れないだろう。
いつものように社員食堂で昼食をとりながら、なんとなくテレビ番組を見ていた。
ッピコーン、ッピコーン
「臨時のニュースを発表いたします」
「本日をもって、地球の歴史を終わりにします。今までお疲れ様でした」
七三のニュースキャスターはそう残すと消えていった。
「おい、今のニュースなんだよ。バラエティかなにかか?」
同期の佐々木隼人が笑いながら話しかけてきた。