入学式も終わり、俺たちは教室にいた。

「へー、3人は同じ中学校なんだー」

「そうなのよ。 まぁ、願って一緒の学校にきた覚えがないんだけどね」

「私たちこの学校が一番近かったから」

「へー、んで? 特に不満とかないの?」

「ないよ。 部活も充実してるし、先生も優しそうだし」

「へー.....おっと、もうお昼か。 とりあえず今日はお開きにしようぜ?」

「そうだね。 私もお腹減った...」

「ねぇ、これから尚人の家に行こうよ!」

「え!?何で僕の家なんだよ!」

「いいじゃない。今日だって誰もいないんでしょ?」

「まぁ、そうだけど.....何人来るの?」

「俺いくよー」 「みんながいくなら私も....」

こうして全員で尚人の家に行く事になった。
尚人....かわいそうな役割だな...

.....
しばらく歩いていると、大きな家が見えてきた。
俺も何回か尚人の家に行った事があるが、やっぱこうみると大きいな.....

「ここが僕の家だよ。 みんなちょっと待ってて」

尚人だけが家の中に入って行った。
一体なにをしているんだろう...

「入っていいよー」

玄関から顔を出して尚人が言った。
なら入るか.....

中に入ると、そこは別世界のようにきらびやかだった。
俺がきた時より派手になってないか?

「こっちが僕の部屋だよ」

尚人に案内されて部屋に入ると、そこはスタジオだった。

「尚人....前来た時はもっと普通じゃなかったか?」

「改築する時に僕の部屋をスタジオにしてもらったんだ。中学校時代は吹奏楽部だったから猛練習できたよ」

へー、でも尚人って喘息持ちじゃ....

「それで気がついたら喘息が収まったんだよ!」

凄いなぁ、尚人ももう今までの尚人じゃないのか.....

「ねぇ、早くお昼食べようよぉ」

「そうだね....もうお腹減ったし」

尚人は部屋から出て行った。
何が出るのかなぁ......

「ねぇ...樹は尚人と小学校が一緒なんでしょ?」

「あぁ、そうだよ」

「小学校の頃の尚人ってどんな感じだったの?」

「私も気になる....」

「小学校の頃の尚人か....いじめられやで弱々しくて泣き虫だったな」

「へー、でもそんな尚人と一緒にいたんでしょ?」

「一緒にいたっていうより、俺が守ってたなぁ.....」

「なんかかっこいいね..」

「別に普通だろ?俺も尚人に何回か助けられたし」

ガチャっとドアの部が回る音がした。 尚人かな?

「お昼持って来たよー」

尚人がワゴンを押して入ってきた。 こいつ丼だけ金持ちなんだよ.....

「今日は時間がなかったからカレーだよ」

時間がないからカレー.....圧力鍋を使ったな.....

「カレーだー‼」

真っ先にとったのは彩香だった。
こいつ....よっぽど食いたかったんだな....

「そういえば、僕がいない時になに話してたの?」

「え? あぁ、昔話だよ」

「昔話? 桃太郎とか?」

「そっちじゃねぇよ。 俺と尚人の昔話だよ」

「あぁ、そっちか。 .....あの時はいろいろ助けられたなぁ..」

「よせよ、ジジイになるぞ?」

「二人とも仲がいいんだね」

そんな風に会話をしながら楽しく過ごした。
結構3人ともどんな人かもわかったし、
彩香は活発系でバレー部をやっていた。
萌はおとなしくて、茶華道部だった。

「もう6時か.... みんなどうする?」

「え!? もうそんな時間なの!?」

「そろそろ帰ろうよ.... もう5時間もいるし」

「なら今日はお開きで。 .....異論はないよね?」

「まぁ仕方ないよね。 彩香も早く帰りたいし」

「私もそろそろ時間が危ないかも.....」

そういうわけで、帰ることになった。

「みんな気をつけて帰ってね」

「あぁ、また明日な」

「この辺りは彩香たちも知ってるから大丈夫だよ」

そして、尚人の家をあとにした。
久し振りに尚人と遊べて楽しかったな....

「んじゃぁ彩香はここで」

彩香は足早に横断歩道を渡って、帰って行った。
残っている萌の顔が寂しそうに見えた。

その後は無言が続いた。
何か話そうと思うが、話題が思いつかない。

「ねぇ..... 樹くんの家ってどこなの?」

「俺の家? あぁ、この交差点を曲がって、次に坂を登って.....」

それからうろ覚えだったが、とりあえず言った。
たぶんあっているはず....

「そうなの!? もしかして近くかもね」

「へー、そうなんだぁ。そうだったらびっくりだね」

しばらく歩いていても、いっこうに別れる気がしない。
まさか...ね?

「私の家はここだよ」

気がつくと俺の家の裏側に家があった。
嘘だろ......

「ここの裏側が俺の家なんだけど.....」

「え!? 全然気づかなかった」

「まぁ、家の裏の家なんて知らなくて当然でしょ」

その後、しばらく話していたが見事に逆な感じで、登校時間とかも綺麗にズレていてびっくりした。

「なんかここまでいくとまるで別世界に住んでいるようだな」

「そうだね。 ほんの数mしか変わらないのにね」

その後少し話して、メアド交換して、俺は家に帰った。

でも凄いなー、あんな近くに同じ高校の人がいるなんてな(笑)

あっ、あとでみんなのメアドを貰おう.....