「旅行したいね・・・遠くまで行こうね・・・」
昨夜布団の中で夫とそんなことを言いながらうつらうつらしていた。
すると、
「旅行したいのか?」
とヒロシが聞いてくる。
「うん。したいよ。すごくしたい。ベルギーいいね、ロンドンもいいね。ニュージーランドもいいね。」
「海外ばっかだな、国内はどうなんだ?」
「ううん、ずっと遠くがいい。なんかもうず~っと遠くがいいの」
「ん?はる寝ぼけてるのか?」
いや、私は正気だ・w・!
夫に寝ぼけているのか?と言われ、急に正気になる(笑)
「寝ぼけてなんかないよ。本当に行きたいだけ。ず~っと遠くに」
「いや、なんかその言い方が寝ぼけてるみたいだよ」
「そう?正気だよ。」
「そうか、はるは言葉の通じない国でも平気なんだな。不便だろぉ~?何かと」
「平気。確かに不便もあるかもしれないけど、少しぐらいなら話すし、どうにかなるし、そんなことさえ楽しんじゃえばいいじゃん。弱虫だね~ヒロシさんは。大丈夫だってば。私がいるから」
「弱虫とは違うだろ~。ワシはどんな時でも便利がいいと思うからな」
「いいの。不便もトラブルも全部思い出になるんだよ?素敵だと思わない?」
「まぁなぁ~。じゃあはるは遠くに行きたいんだな?わかったよ。とりあえず今日は夢で遠くに行けばいいじゃん」
へぇ~
けっこうロマンチックなこと言うじゃん。
そんなことを思っているといつの間にか眠っていた。
いつも、寂しいと感じている心の核の部分は、夫に悟られないように、
海賊船に隠した気になって記憶を閉ざす。
その悲しみも寂しさも、きっと誰もが持つたくさんの思い出の中の、誰にも探せられない宝箱みたいなもの。
ふとした拍子に
どこまでも深い悲しみを感じるのだけど
ヒロシさんあなたと出会えて
過ごして
死ぬほど腹を立てたり怒ったりしながら私は、
その悲しみに錆びついたねじが巻き戻るみたいに
瑠璃色の小さな花が風に舞うみたいに
懐かしい青い空が見えるようになったよと
夫に伝えたい。
こんな言い回しをしても、夫にはなかなか伝わらないから、
ありきたりな言葉のありがとうしか伝えられていないけど
今日もありがとう。
朝食の時に夫が
「はるってすぐありがとうって言うよね。ほんまに言いたい時だけでいいよ」
なんて言うから。
「本当に言いたい時にしか言ってないよ。」
と言うと、
「またまたぁ~」
と、言われた・w・
なによっ
こんなにありがとうって思ってるのに。
・w・