アスファルトから立ち上る熱気で、陽炎がゆらゆらと景色を歪ませている。

 

ゆらゆらの向こう側に、美晴が立っている。

 

道路向こうに立っている。

 

ニコニコしてこちらを見ながら手を振っているのがわかった。

 

瞬間に心が躍る。

 

あ♬

 

 

「待った?」

 

「ううん、今着いた。ねぇねぇ、昨日はるが夢に出てきたんだけど。どこのスーパーに行っても卵が売ってないのよ##って怒ってるの。ウケるwwwwまぁそんなのどうでもいいんだけどお土産あるから貰って?」

 

 

 

いつも軽く私のことをイジってから、本題に入る。(笑)

 

 

 

そう言って美晴は四国土産の讃岐そうめんをくれた。四国をドライブしたらしい。

讃岐うどんはメジャーだけど、讃岐そうめんってあまりご存じない方も多いかと思う。

しかし・・・

この讃岐素麺のなんとも絶品なことよ・・・

私はこの讃岐素麺を初めて美晴に貰ったときからずっと讃岐素麺の大ファンなのだ。

 

 

 

涙が出るほど嬉しかった(笑)

揖保乃糸は王道であり、言わずもがなだが、讃岐素麺もまた、揖保乃糸より若干強めのコシがあって美味しい。

 

 

 

13時から再び仕事に出る私を気にして、

美晴は話もそこそこに帰って行った。

ニコっと笑うと少し困ったように眉尻が下がる。

定番の美晴の笑顔だった。

 

 

 

真っ白いTシャツに今日は朱色のロングスカートをはいていて、

眩しかった。

 

 

 

思えば小学高学年の真夏日にも、陽炎の向こう側で美晴が私を待っていた。

通学路の土手は夏草が生え茂って、

草いきれがムッと立ち込めていた。

 

 

 

 

気が付けばいつもそこに、美晴がいてくれた。

 

 

「はる、行こう~!」

って。