NORA という舞台を見て来ました
先日、池袋の東京芸術劇場プレイハウスにて
「NORA」という舞台を観劇して参りました
黒木華さんと、国宝等で今一番旬な瀧内公美さんが
出演されているとの事で、チケットを取りました
古典劇イプセンの「人形の家」を、現代的にアレンジして
さらに、セリフの多くをスマホでのLINEでのやりとりにし
より、現代に生きる人物の生活に焦点を当てた
とってもチャレンジングな舞台でした
席は、後方だけど、真ん中でした
舞台上の前面に、大きなアクリル板があり、その向こうで
役者が演技し、そのアクリル板の上部3分の2ぐらいに
大きく、スマホを使用している役者のスマホ画面が映り
そこで、LINEのやりとりがはっきり見えるという演出でした
お話としては、ノラは弁護士の夫であるヘルメルと
仲睦まじく暮らし、何不自由なく家族と夫を支えるノラと
優しく妻を扱うヘルメルには子供もいて、理想的と思える
生活を送っていたが、クリスマスイブに、年明けから
信託銀行の頭取として着任するヘルメルの元に
部下になるはずが、評判が悪く彼により解雇通告を
受けた、古くからの友人であるクログスタが訪れ、
家族の生活の為、解雇しない様にお願いする
しかし、拒絶されたクログスタは、以前、ノラの父に金を貸し
亡くなった父が返済せず、そのまま踏み倒している事を
ノラに突き付け、不問にする事を条件に復職を、妻である
ノラに迫る、しかし、ノラはそのまま受け流していると
彼女の旧友であるクリスティーンがその職に就いてしまう
という感じだったと思います
アクリル板の向こう側で、演技をしているので、
やはり、いつもよりちょっと離れている気がして、
台詞も小さめでもあまり届いて来ず、
金魚鉢の中でやってる感じがして、疎外感があった
しかし、スマホ内でのLINEのやり取りは、文字も大きく
台詞のスピードも遅く、時おり、でっかい画像や映像が流れ
あの音もあり、そこは、なかなかわかりやすい表現だった
また、4人の役者が演技しながら、
その場で打ったLINEがそのまま映るので、
4人それぞれの個性やスピードが現れて
その場で撮った画像や映像が、タイムラグがあって
遅れて流れてくるので、ライブ感はかなりあった
前評判は見にくいってのが多かったが、あまり感じなかった
舞台は、2部構成でしたが、一部に多くの時間が割かれ
ノラの守られたハイソぶりと、決断できない優柔不断ぶり、
ヘルメルのいかにも出来る男ぶりの軽さと見栄
クログスタの家族愛と卑劣さに揺れる姿
苦境にあるクリスティーンの成り上がり精神が見えたが
「人形の家」って見てないが、女性の自立がテーマだと
理解していたけど、これってコメディって思いました
ニーナ・シモンの曲だけが、女性の解放を示していた
2部に入ると、ノラが決断し、現実にぶち当たり
全てを失った(元々彼女のモノは何もなかったけど)上で
女性の自立をせざるを得なくなっていくけど
この後、彼女には、何が待っているのだろう?
典型的なやり手役員って感じのヘルメルなので、
ペットのノラなら、そういう扱いだろう、
むしろ、手を差し出してきたのを、利用しないなんて
クログスタとクリスティーンがなんかグタグタになって、
元恋仲で、結局、元鞘って何なんだ
って、結構、???がいっぱいのエンディングでした
本当に、こういう終わり方なの?
ノラは人形というか、法に触れる過ちをしても、
両親もいないのに、誰かが守ってくれるって、
疑わずに思っているって、単なる世間知らずの天然さん
そんなんで自立してどうやって行くのだろう、
お金はそこまでなさそうだし、離婚後の慰謝料か
もっとも不思議なのは、あんなに可愛がっていたのに
子供はどうなるの?彼の心の傷はどう考えているの?
現代的にアレンジするのであれば、ノラがその部分を
どう考えているのかを提示してくれなければ、おかしい
黒木華さんは、子供の相手をしたり、
ダンスの練習をしたりしながらのスムーズなスマホ打ちや
LINE見て、ショックでいきなり倒れたりするのを
不自然に見せないのは、流石だと思いました
これだけ、ダメな女性を演じ続けるのは、
かなりのストレスがかかったと思う、ご苦労様です
お目当ての、瀧内公美さん、今の輝きが見えたとは
思いませんでしたが、出て来るだけで、雰囲気は感じた
ベッドでのシーンは、そういう場面ではないが、妖艶だった
スマホのLINEを中心に、物語を進めていくっという演出は
なかなか面白く、興味深かったですが、
人物の描き方が形骸的で、浅すぎる感じがした演劇でした
埼玉県立さきたま史跡の博物館 に行って来ました
少し前にはなりますが、埼玉県行田市にあります
「埼玉県立さきたま史跡の博物館」に行って参りました
ここ行田市周辺は、関東における古代の先進地であった
群馬から利根川(この頃荒川が利根川だった)を下って
東京湾にでる重要な経路地にあたっており、
川沿いの小高い台地もあり、大いに栄えたと言われている
そこの有力支配者が築いたとされる「埼玉古墳群」は、
5世紀後半から7世紀中頃にかけて、連続して大宮台地の北端に、前方後円墳と大型円墳、方墳並びに小円墳群で構成される古墳群で、台地上の狭い範囲に大型古墳が
密集する、全国でも屈指の規模の古墳群だとの事です
その埼玉古墳群を紹介するガイダンス施設が
「埼玉県立さきたま史跡の博物館」になります
自分が訪れるのは、20年ぶりくらいかと思います
写真撮影が基本OKなので、そちらを中心に紹介
ここには、5世紀末の古代史を書き換えた「金錯銘鉄剣」
という国宝が所蔵され、国宝展示室があります
黒牢城を見て来ました
先日、映画「黒牢城」を鑑賞して参りました
小説は、話題になっていたのは、知っており
長期間、牢で囚われ人となった黒田官兵衛が、
捕えた、裏切り者で籠城中の荒木村重の頼みで、
起きた事件のアドバイスをするっという設定が
レクター博士を想起できる感じで、興味を持ってました
映画化の情報があり、官兵衛を菅田将暉が演じると知り
あの黒澤清が監督という事もあって、どうなるのか、
これは観たいと期待していました
お話としては、荒木村重は、あまりに暴虐な織田信長に
反旗を翻し、毛利を頼みに籠城作戦を決行し、
それを断念させる為に、黒田官兵衛は、単身、説得に来る
村重は、そんな官兵衛を捕らえ、信長に裏切者とされて
秀吉に人質として渡している息子松寿丸をはじめとした
親族一同を信長に註される事を恐れて、
殺してくれと訴える官兵衛を、村重は城の地下牢に入れ
鎖をもって、自由を奪う
毛利を期待し、城内の血気盛んな家臣達を抑えながら、
村重は妻・千代保を心の支えに、籠城を続けるが、
そんな時、城内である少年が殺される事件が発生し
その解決に思いあぐねた村重は、牢内の官兵衛に話をする
容疑者は、密室と化した城内に居る家臣や身内の誰か、
城外は敵軍、城内には裏切り者がいるのか、
官兵衛の指摘によって、事件は解決するが、
さらに新たな事件が発生し、再び、官兵衛を頼る村重は、
やがて、心を通わせていく
っという感じだったと思います
前宣伝では、籠城中という密室空間で起こる事件を
解決するミステリー映画という触れ込みでしたが、
自分は、天才軍師、黒田官兵衛の考察も含めて、
それは道具の一つに過ぎず、この映画の本質は、
荒木村重という主君とその家臣団、そして、妻との
人間としての関係をえがく事にあると思いました
今迄、荒木村重という人物は、血気盛んな奸雄的な感じで
えがかれていた事が多かったと思いますが、
今回は、所作の綺麗な本木雅弘さんを起用して、
常識的な文人という面を打ち出していたのは、面白かった
なるべく必要以上の人を殺すという事をせず、
違う道を模索する人物という設定が、様々生かされていて
信長を裏切ったのも、ちょっと羽目を外した侍女たちを
信長の命で、なで斬りにした経験が、トラウマになったという理由で、美麗さを愛する心からだったという解釈も
城内の事件のお裁きで、罪を許さず、人は許すという姿勢も
納得できるものだったと思いました
ただ、その姿勢が、天才軍師と言われている黒田官兵衛の
策略に大いに利用され(命綱だったと思う)、操られた
彼は、荒木村重という人物はよくわかっていると言っていた
二人は、旧知の仲である
だから、官兵衛は、殺される事なく拉致される事を確信して
有岡城に赴き、予定通り牢内に囚われた
人物像を知っているから、いつかは話に来ると信じていて
やがて、予期しない事件へのアドバイスではあったが、
村重は来た、そして、荒木村重の信頼を得ていった、
官兵衛は、村重は摂津の出身ではあるが、よそ者であり
生粋の摂津の戦国家臣団とは、溝があり、殺さず精神も
文化人志向も、理解されていないと知っていた
だから、策略により、内部から崩せると確信していた
そして、村重は、官兵衛を大事な軍議に参加させるという
家臣団が絶対に受け入れられない提案をしてしまう
そして、潜入しようとした官兵衛の家臣による
松寿丸(のちの黒田長政)の殺害という嘘の知らせ
その家臣が殺されず、放免される事もわかっていた
その非道を嘆き、裏切ったと思う官兵衛の諫言に操られ
村重は、遂に城を捨て、毛利に奔ってしまう
そして、バラバラになった有岡城はすぐ陥落し、
妻や家臣団の多くは、魔王信長の命で、虐殺される
ただ一つの誤算は、牢番に虐げられ、足を負傷した
事だったが、彼は、官兵衛に操られて村重を襲ってしまい返り討ちにあい、復讐を遂げる事ができた
村重が謀反をした時、まったくの予想外であって、
秀吉や信長は手一杯で、有岡城を落とせるほどの兵を
向ける事は出来なかった、だから、城を囲んで時を稼いだ
そんな中、村重の人物をとってもよく知る官兵衛が
策略をもって、城を内部から崩そうとするアイデアは
秀逸だと思いました
秀吉の軍師として先達であった竹中半兵衛は、
斉藤家の家臣であった時、策略で稲葉山城を堕としている
野望溢れる官兵衛が、松寿丸を匿っていた半兵衛と謀って
この策略を実行したと思っても面白い
菅田将暉さんの官兵衛は、期待通りの妖しさだった
慇懃と優し気に人を諭して、陥れ操っていく、
そして、時には、サイコパスの一面もみせる
見どころ十分の黒田官兵衛だった
吉高百合子さんは、一向宗の長島の戦いでの惨状に
囚われた女性でしたが、この映画に妖気のようなモノを
まとわせる存在として、雰囲気を出されていたと思いました
本木雅弘さんは、佇まいが清廉で、浮世離れした感じが
ちょっとあって、今回のどことなく浮いている、
荒木村重役にはぴったりだった
河内さんは、今回もカッコ良かったなあ
岩佐又兵衛が出てこなかったのは残念だったなあ
2時間半と長尺で、事件と人物像を観るゆったりとした
映画でしたが、演者は芸達者で退屈はしなかった
ただ、城内の籠城しているんだという死を隣にした緊迫感と
そのエピソードだけ登場して、消えていく人物が多く
それが、全4回の連続ドラマを感じさせてしまった
これが、黒澤清監督の時代劇なのかな
ミステリー映画としては、意外とわかりやすく、
突然雷が落ちて、それはないようっと思ったりしたけど
充分、期待した通りの楽しめた映画でした






















