荷物は玄関ロビーに置きっ放し。

三蔵君は、「ちょっと来い。」と言って、私を椅子に座らせた。
向かい合う(お話しする時目が見えてないとダメなんです)

♂「どうやって帰るつもりだったんだ?」
♀「・・・。」
♂「今から行ってもシドニー行きは無いぞ。」(声怒ってますよ〜〜。)
♀「何とかなるわよ。」か細い声で!
♂「馬鹿か。此処は日本じゃないんだぞ。」
♀(心の声  それがわかってるのに出て行けなんて言ったのは貴方ですよぉぉぉぉムキー)「大丈夫よ。」声はか細いよ!
♂「話にならん。今日は事件になるところだった。飛行機チェンジして明日帰れ!」
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♀「ハイ。」

iPad持ってきてないから、小ちゃいiPhoneでの操作になる。
そして今日は土曜日だった。

この時点で、私はとても疲れてた。
部屋に戻って、ゆっくりしたい。
チェンジは明日朝明るくなってからやろう。

でもお腹空いたなぁ〜〜。

30分?いや一時間くらいかなボーッと空見てた。
空見てると気分が良くなってきた。
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くだらない喧嘩馬鹿馬鹿しい。

喧嘩してることも忘れかけてた。

その時三蔵君が、元気の無い様子でやって来て、「今日が最後の夕飯になりそうだから、庭でステーキ焼くぞ。来い。」

しょげてる三蔵君見ると私も凹む。
私が悪かったかなぁって、考える。

ステーキ焼くぞと呼んだくせに、会話はしない。話しかけても、知らん顔してる。

食べ始めても無言。

私は焼いてる時も「嫌な思いさせてゴメンね。」って謝ったんだけど、三蔵君は無視。

食べ終わった食器を洗っている時に三蔵君は、寝室に戻り、ドアをバタンと閉めた。

コレは、この部屋に来るなっていう意味ですよね。


はぁぁ。

なんか嫌だなこういうの。

仕方ないから、三蔵君から一番遠い部屋の床(この家キッチン以外は、絨毯張なので、ごろ寝しても大丈夫。神経太いから、寝ちゃってました)

一時間くらいした時三蔵君がこちらに来て、無言で毛布掛けてくれてた。(ありがとね)

眠れない。

寒いのもあったけど、落ち着かない。

嫌な一日。

この部屋は、角部屋なので大きな窓から空が見える。



何ていうことでしょう〜〜(あの番組風)

満天の星。
生まれて55年余り。

糸島の星空も綺麗です。
子供の時見たキャンプの時の空も綺麗でした。
でも、この空は、素晴らしい。

星が光り輝いていた。
見たことないくらいの星の数。

ここにこう書きながらも、あの日の感動で胸が踊ります。

喧嘩も無駄じゃない(๑˃̵ᴗ˂̵)

人生何て素敵なんだ。

そう思わせる星空です。
夜中何度も目を覚ましては星空を見る。

普通なら長い夜の筈が、私にとっては、あっという間に終わった夜。

明け方、私は熟睡。


目が覚めた時、三蔵君は朝ごはん食べてた(呼んでくれんかった〜〜)
外には、枕とタオルが干してあるのが見えた。
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私は一晩経って、もうケロッとしてたんです。
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でも三蔵君は違ってました。

チケット早くチェンジしろっていうんです。

仕方ないね。

チマチマiPhone操作して苦手な英語。
ない頭で考えながら、チェンジしようとしてもエラーになる。
何度しても一緒。

で三蔵君に、申し訳ないけどカンタスに電話してチェンジしてもらえませんか?ってお願いした。

ところが自分でやれよ。と言う。
私の英語力じゃ、通じない。って言うと
カンタスジャパンに掛けろと言う。

カンタスジャパンは土日は電話問い合わせ休みなんです(調べたのよ)
だからお願いします。

そう言ったら、
「知らん。」だって

ネットでやっててよく見たら、チェンジは三日前までしか出来ない。
遅く帰る事は出来ても早く帰る事は出来ないニヤニヤ

数時間会話なし。

そして、三蔵君が仕方ないな感を前面に出して来たので、ここで、謝った。

「ゴメンね。最後まで居させて。」

この時私は、こう思ったんだ。
嫌な気分のままで帰ったらお互いこれでおしまいでも、嫌な思い出しか残らない。
もう最後だとしても、いい思い出にしよう。

って。

三蔵君それを感じたんでしょうかね。
「最後になるだろうから」を枕詞に会話する。

なんかね、切なくなるの。
自分が悪かったなと反省。
くだらない意地はって可愛げない態度で嫌な女だな〜〜って。

残り二日は、笑顔で居よう。
そう決めました。


心の奥では、これで最後って決めてましたけどね。


でも、
私一月に又行くよって既に言ってますよね。

これがね不思議ね。

笑顔でいる努力して笑顔で接すると、だんだん楽しくなる。
三蔵君も笑顔になる。
そうするとこの人大好きって思う。
大好きは通じる。
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愛されてるなって感じるともっと優しくできる。


さて、機嫌が良くなった三蔵君がこう言いました。
♂「君は、枕が干してあるのが気付かなかったか?」
♀「気付いたよ。」
♂「何も思わなかったか?」
♀笑顔で「う〜〜ん?」(心でよだれでも垂れたんかい??って思ってたけどねニヒヒ)
♂「君はそう言う女だ。僕は、あの日、君の余りにも酷い態度に眠れず一晩中泣いてたんだ。涙で濡れてたんだ。」

一日中干してありました。
三蔵君は、何度も干してる枕のとこに行き、向き変えたりして干してるぞアピールしておりました。

心では、オーバーだなぁって思ったけど
♀「御免なさいね。」

って答えました。

こういうアピールで愛情表現する三蔵君。

デリカシーの無い私には、ピンとこないんです。

そこんとこゴメンね〜〜デレデレ

さて、私のスーツケース。
帰る日まで玄関ロビーに置きっ放しでした。
三蔵君夜それに足ぶつけて怒っておりました。



ウシシシシニヒヒ

おしまい。