脳外科の入院生活が始まった。

部屋には、父の他に二人。
これから手術を受ける人と、手術が終わったばかりの人。

脳外科だからあたりまえなんだろうけど、この階だけでも脳腫瘍の手術を受けているひとが沢山いた。


脳腫瘍って、つまり『がん』の事でしょ?

こんなに沢山いるなんて。。。

中には大学生もいた。


『がん』って、よっぽどの事じゃかからない病気のような印象があったが、この人数。。。
衝撃的だった。


この頃父は、手術に向けて前向きではあったが、
もしかして自分が『がん』ということを前の病院の時から皆知っていたんじゃないかと、
家族を疑いの目で見るようになった。


会話もあまりない。


現実から遠ざかるように、テレビばかり見ていた。


食事はよくたべる。


だけと様子がおかしい。



来た食事は全て食べるのだけど、ガツガツと流し込むようにあっというまにたいらげる。

そんな食べ方をする父は見た事がなかった。


○私『そんなに急いで食べたらつかえるよ』


すると

○父『これを食べればなんとかなる。。。』


そう




父は、食べる事で病気や不安と戦っていたのだ。



何も言わないが、父は父なりに戦っていた。