「最後から2行目で、全く違った物語に変貌する」
はっしゃんに勧められた数日後、
電車の中でこの本について熱弁していたOLの話を隣で聞いて、
「おお!はっしゃんが言ってた本やん!」
と感激してその帰りに買った『イニシエーション・ラブ』
イニシエーションとは通過儀礼という意味。
大人になるための通過儀礼的な恋愛なのだけれど、
ちょっとしたことにトキメイて、
一喜一憂して、
一生懸命で、
ドキドキしたころの甘酢っぱい恋を誰もが思い出すはず。
なんだよーこういう初々しさ、懐かしいけど
ごくごく普通の恋愛小説かよー
と思いきや![]()
緻密な伏線とミスリードが。
なるほどなるほど。
そういうこと!
【以下、ネタばれあり。これから読む人は読まないでー】
物語はAside、Bsideで構成されています。
A面は、たっくんの視点で描かれたマユとの出会い~。
B面は、社会人になった、たっくんとマユとのその後の恋と思いがち。
いわば、A面→B面かと思いきや、
カセットテープではA面が回っているときは
同時にB面も回っているわけで。
B面に入ると、ところどころ引っ掛かりを感じます。
たっくん、社会人になるとマユに偉そうなんだー
とか。
暴力なんて振っちゃってたの!?
とか。
またルビープレゼントするの??
とか。
健気な女性として描かれているマユが、
最後の2行でとんでもない女だったということがわかるのです。
私は、かなり警戒して?期待して?読んでいたので
最後は
「いーーー!辰也!?」
と思ったものの、
「それだけ?」
と、ちょっと拍子抜けでした。
もっともっとAsideも面白くできる気がするのにー![]()
帯には
「二回読みたくなる本なんてそうあるもんじゃない」
と書かれていたけれど
二回は読む気になれませんでした。
ただ、時系列を追ってところどころ戻ってみると
あとから面白さがじわじわ来ます。
“最後の二行”を読んでも、何も気づかない人もいるのでは?
たまには、こんな力まないミステリーもいいかもね![]()
