1996年に刊行された“また”東野圭吾氏の作品にひひ

とっても地味な作品ながら、とても面白くてなかなか中断できず、2日の通勤時間で読破。


【ストーリー】

電子部品メーカーに勤めるOL和泉園子は、

ある日路上で絵を売っていた佃潤一と恋に落ちる。

しかし親友である弓場佳代子に潤一を紹介して数ヶ月が経ったある晩、潤一から別れを切り出される。

潤一が佳代子に心変わりしたのが原因と知り、園子はひどく絶望する。

それから数日後、妹園子からの電話が気になり上京した兄康正は、遺体となった妹を発見。

巧妙に自殺に偽装されていたものの、県警に勤務していた勘と肉親としての直感から他殺であると看破した康正は、それを自殺に見せかけて警察を欺き、自らの手で犯人に裁きを下すことを決意する。

そこに立ちはだかる加賀恭一郎刑事。


どちらかが彼女を殺した


やがて、潤一と佳代子に辿り着いた康正は確信する。

潤一と佳代子、どちらかが彼女を殺したのだと。


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本格的な推理小説ながら、とても地味。

登場人物といえば、和泉園子、兄の和泉康正、細身で美青年の佃潤一、園子の親友で小柄ながらも魅力的な女性の弓場佳世子、そして加賀恭一郎。

話は、ほぼ殺害?自殺?現場となった園子のマンションで進められる。


二転三転する展開。

きちんと頭を整理しなくてはわけがわからなくなるも、

それが面白い!


そして、いまだに私を悩ませるのが、

結局最後まで犯人は誰なのかが書かれていないこと目

読者の推理次第ということなのだろう。

なので、講談社ノベルスからの初版が出た直後、編集部に犯人が誰かについての問い合わせが殺到したのだそう。

文庫化の際、西上心太氏による袋綴じの解説がついたのだけれど、ここでも犯人の名前は直接書かれていない。本文中のある重要な記述を削ったため、読者にとってはさらに難易度が上がったものとなっている。


決め手となるのは、犯人の利き手。

それを考えるまでは、私も違う人間を犯人と思っていたのだから。


どちらにも動機があって、

どちらにも殺意があって、

どちらも現場にいたわけで。

だから、どちらかが殺していてもいいのだけれどねー



いつか東野圭吾氏に会うことになったときには、

ぜひ確認してみたいな、と思っています。