熱狂的、たぶんそういっても言いすぎてないくらい好きな小池真理子氏。
描かれるテーマが限定しているので、話す相手によっては、なかなか大声で好きといえないのがモドカシイのだけれど。
『恋』に始まり、『冬の伽藍』『秘密』『欲望』『ノスタルジア』『雪ひらく』くらいしか今は思い出せないが、もう何十冊も夢中になって読んだ。
『夏の吐息』は、6編からなる短編集。
成熟した女性のとても美しい愛、果たして愛なんだろうか?死を布石に愛を、男と女の友情のような深い愛を描いた作品。
私は一時、小池真理子作品にハマり過ぎた。
その内容に精神状態を支配され、それから読むを躊躇ったほど。
小池真理子氏のテーマは一貫して、愛・エロス・タナトス(死の本能)。
エロスとタナトスは真逆の位置にあると思いがちだけれど、愛を中心におけばそれは酷似していて、小池作品においては常にぴったりと背中に張り付いているような気さえする。
自分では到底実感できないこと。だから美しいのかもしれない。
この中の「夏の吐息」は読んだことがある気がした。
すごく好きな作品だから覚えている。
でもどこで?
「この六編を越える作品はもう書けないかもしれません 小池真理子」この帯に惹かれて買ってしまったけれど、なんだか綺麗すぎて少し物足りなかった。
いつものぞくぞくするほど美しくて切ない話がやっぱり読みたい。
そろそろ夏だし。