もっとも好きな和菓子かもしれない「松風」。
きっと幼少時代から両親が京都の西本願寺に行くたびに買ってきてくれたお菓子だから。
次第に西本願寺に行くと聞くと、私から
「松風、買ってきてね」
とお願いするようになりました。
亀屋陸奥さんのものです。
「松風」の歴史は、戦国時代にまで遡ります。
天下統一を目指す織田信長が当時強大な勢力となっていた本願寺派に圧力をかけるため、第十一世顕如上人たちが立てこもる石山本願寺を包囲。
その戦いは上人と信長が和睦するまで、11年も続きました。
戦いの中、兵糧として創り出されたのがこの「松風」。
わすれては 波のおとかと おもうなり
まくらにちかき 庭の松風
この兵糧として食された菓子をお召しになった際に上人が詠まれた歌です。
このとき、このお菓子に「松風」という名がつけられたといいます。
「松風」は、松屋常磐の味噌松風 、 松屋藤兵衛の紫野味噌松風など他にもあるけれど、私はこの亀屋陸奥さんを贔屓。
しっかりとした歯ごたえと芥子の香りが気に入っています。
