お仕事をされているお母さま向けにLINEで育児相談をしています。あるお母様から「子どもの対応に困っている」とご相談を受け、とても驚いたことがあります。今日はその内容をお母様の許諾を得て、ここに紹介させていただきます。
 聞けば、幼稚園のお迎え時、1時間近く車に乗ってくれず、駐車場で延々と遊びたがる/食事中、味噌汁をわざと床にこぼす/弟を突き飛ばす、などなど、、、、、実はこれらは3歳児には良くある話です。ですが、続きがありました。何と押し入れにこもり、意図的に大便をしてしまったというのです。さすがに私も初めて聞く事例でしたので、びっくりしました。とにかく一度教室に来ていただくようお伝えし、様子を観察させていただくことになりました。

 教室は母子分離で行っており、5-6人の異年齢で構成されています。当日、私はかなりの覚悟をして臨みましたが、そのお子さんはたいへん礼儀正しく椅子に座り、寡黙にいろいろな活動をして90分を過ごしました。お母さまが迎えに来て車に乗るときも嫌がることなくすんなり車に乗り込みご自宅へ帰ってゆきました。「はて?」と思い、家へ帰ってからの様子をお母さまに聞きました。お返事は「相変わらず手が付けられません」との事。
 私は教室でのお子様の様子を伝えて、次回は個別の時間帯でお母さまも一緒に教室へ入っていただき様子を見ていただくことにしました。

 結果、そのお子様は前回同様暴れることなく、私の話を静かに聞き、寡黙に活動をして90分を終えました。その様子を見てお母さまはまるで別人のようだとびっくりしていました。
 子どものあるあるですが、家での様子と園など外での様子がまったく違う子がいます。違って当たり前です。外では我慢することが多いですが、家では自分の思うままにふるまい、欲求を満たし抑制を緩めたいものです。確かに、ここまで違う子は珍しいかもしれません。ですが、子どもにとって家は安心できる場所であり、気持ちや体をリセットする場所
です。大人だって、そうですよね? さすがに押し入れで大便はダメですが、少しくらいのやんちゃは多めにみてあげてください。小さな心をリセットするには「おうち」という、安心してピットインできる基地が必要なのです。