


今回は江ノ電編。横浜で所用があって、昼少し前に終了。帰りの飛行機まで4時間ほど余裕がある。さて、どうするかと考える間もなく江ノ電へ。
私の学生時代、人生の中で一番余裕のあるこの時、意外かもしれないが今ほど熱心に「鉄」をやっていなかった。所属していたクラブも山登りという「非鉄」系。私の学生時代の4年間というと国鉄がJR移行する直前にあたる。東北・上越新幹線が大宮まで暫定開業し、奥多摩のED16が消え、東海道・山陽から58が引退。空前の58ブームの真っ只中。
今にしてみればもう少しきちんと「鉄」写真を残しておけばよかったかなと思う反面、山を通して体験したことの重みなんかは何ものにも換えられないな、とも思う。
そんな中でも「鉄」的に私が関心があったのは大手私鉄に最後まで残った戦前からの古豪たち。西武の輸入電機や東急の3450形なんか。そして江ノ電。
風光明媚な湘南の海岸と極楽寺あたりの奥深い谷と自然にも恵まれ、車両も玉電や山梨交通の残党に生え抜きとバラエティに富んでいた。当時から観光スポットとして人気はあったが、今ほど俗化しておらずその雰囲気がすっかり気に入ってしまった。
あれから20余年ぶりの再訪。今回も時間との競争。
長谷は大仏様で有名だが私的には御霊神社。鳥居の目の前に江ノ電の踏切のあることで知られている。ここはいつ行ってもしんとしていて、昔の鎌倉谷の風情を感じられる貴重な神社。
写真は神殿から鳥居越しに走る江ノ電と極楽寺のトンネルに入っていく江ノ電。たたずまいは昔とほとんど変わらない。しかし電車のほうはそういうわけにはいかず、かなり新陳代謝が進んでいた。
おまけは例によって帰りの飛行機から。いまさら説明するまでもなく富士山。あと1月ばかり遅ければかなり冠雪した「霊峰富士」となるが、このような山容も好ましい。奥の方が駿河湾になり厚い雲に覆われている。山中湖上空高度9000メートルからの眺め。
2006/10/30 江ノ島電鉄 長谷・極楽寺