
それでこの切符。行橋から博多までの急行券+乗車券。どこが珍しいのか?経由を見て欲しい。行橋→船尾→篠栗→博多で急行券。はて、こんな経路を走る急行なんかあったっけ。
種明かしをすれば、この区間は福岡近郊区間内のため、区間内であれば最短距離で計算される。それで、行橋・博多間の最短経路、田川線・後藤寺線・筑豊本線・篠栗線・鹿児島本線で運賃計算されたもの。実際には日豊線・鹿児島線を走っていた急行「ゆのか」あたりを想定した切符と思われる。
それはそうと面白いのは同じ(地色は異なるが)切符でありながら、発行年が2年違うだけで乗車券・急行券とも2倍近くに値上げされていること。確かにこの時期、運賃がすごく上がった記憶があったがこれほどとは。国鉄が天上知らず累積赤字に苦しみ、いよいよ末期への序章を歩みだしたころの記録。