
ただ、気になるのがセットで5000円という価格設定。これって高すぎ(と言いつつ2セット予約してしまった私・・・)。そしてもっと気になったのが切符(乗車券)の行き先設定。これはもう完全に「使わないこと」を前提にしたもの。おかしくない?
記念切符コレクションはいまや風前の灯。そもそも切符自体がICカードに変わろうとする時代。記念切符がブームだったのは昭和40年代から昭和の終わりくらいまで。当時、小学生だった私も時刻表の発売情報を見ては買いに行ったり、郵便で依頼したりしてこまめに集めていました。
地元で発売されるときは、前日の夜から行って0001を目指すもいつも「プロの方」に先を越されていました。大学生になって東京にいたころが記念切符収集のピーク。天皇在位○○年のものは国鉄、私鉄とも総力を挙げて豪華なものを販売したので集め甲斐がありました。また、西武線沿線に下宿していましたのでプロ野球の西武ライオンズが優勝すれば優勝記念の記念切符買ったりと。
記念切符収集は切手収集とよく比較されますが、決定的に違うのが切手のほうは原則全国発売なのに対して、切符のほうは地域限定。だから価値があったと思います。それが崩れたのが今はなき神田の交通博物館で全国の記念切符を発売するようになってから。そして、これは切手にもいえますがどうでもいいことをテーマにした切符の濫造乱発。何の記念かよくわからない切符が湯水のごとく発行され、集めるほうもたまらない状態。それも1枚ものではなくほとんどがセットもの。
ここで、カミングアウトではないのですが、実は私、切手も収集しています。こちらの方もかなり年季が入っています。ただ途中10年近いブランクはありますが。
新しく発行される切手は切手趣味の団体から毎月FDC(封筒にその切手と関係のあるイラストを描き、記念切手を貼って切手とゆかりのある地方の初日印・切手が発売された日付の消印をおしたもの)とともに送られてきますが、最近は月○万円超えてしまうことも多いです。これも濫造乱発と同じテーマで複数枚発行されるためですが。
閑話休題。話は再び記念切符。しばらく私もそれに付き合っていましたが、もう限りがないのでやめました。今、たまに買うのは地元発売のものくらい。その残骸が衣装ケース2箱分くらいの記念切符の山。
オークションなんかでは原価(発売価格)割れは常識で、それこそグラムいくらの世界。本当に値がつくのは昭和30年代より以前のもの。
画像はまだ記念切符が切符として使われていた時代のもの。思えば、関門トンネル開通にしろ東海道新幹線開業、そして東京オリンピックのものもすべて切符として使うこと前提に発行されていました。
記念切符というコンセプトを再度考えてもいいかもしれません。