イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

 自宅前を電車が走っている、鉄道ファンにはたまらないシチュエーションですが私の自宅もそうでした。とはいっても70年以上も昔のことですが。

 佐賀電気軌道(川上軌道・佐賀軌道)。佐賀駅前から肥前川上(現 佐賀市大和町)までの7.5キロの軽便鉄道。軌間は北部九州に多い3フィート(914ミリ)。開業は大正2年(1913年)、廃止は昭和12年(1937年)。最初は蒸気機関車の運行でしたが、昭和5年(1930年)に電化されました。

 佐賀電気軌道については、小学校高学年のとき社会科の自由研究で調べたのが初めての出会いでした。地元の公民館に何枚かの当時の写真が残されており、こんなのが自宅前を走っていたのかと驚きました。ただ、鉄道趣味的な資料的にはほとんどなく特に電化された後の車輌等の写真は県立図書館資料室に保管してあった当時の旧制高校の学生のスナップ写真が1枚、それもおぼろげにわかる程度のものしかありませんでした。

 しかし、車輌の写真等は何とか残っていますが、乗車券の類はどの文献にも全く記載がなく未知のものでした。

 ところが先日、某オークションで毎日の日課である「鉄モノ」の検索をしていたら当時の乗車券が出品されていました。おそらくこれが最初で最後のチャンスでしょう。これはかなり競り合うかと覚悟しましたが思ったより楽に落札できました。その乗車券の映像が上の写真です。想像以上に状態がいいので模造品かと思いましたが、こんなものを模造しても仕方ないでしょうから本物だと思っています。

 その下の写真は、自宅前から見た現在の軌道跡。上が佐賀駅方面、下が肥前川上駅方面になります。奥に見える山の麓に終着駅がありました。今となっては当時の面影は全く残っていません。2007年に終着駅の肥前川上駅跡に立派な記念碑が建ちましたのでその写真もアップしておきます。

 廃線跡のウォッチングが静かなブームですが、自宅の目の前にこういうのがあるとやはり嬉しくなります。佐賀電気軌道については今後も調査を続けます。