14:00 頭部MRI 終了
先生の「懸念」通り
寅男の脳には
大きな腫瘍がありました
先生のお話では、
確定診断をするには脳生検
(頭蓋骨に3-4㎜の穴を開けて
生検用の針を腫瘍に刺すそうです)
をしなくてはならないが、
十中八九『グリオーマ』で
間違いないとのことでした
『グリオーマ』とは、
脳内のグリア細胞という細胞が
腫瘍化したものであり、
根治させることが非常に難しい
腫瘍であることが
人間でも犬でも知られている
とのことでした
治療選択肢として
①放射線治療
②抗がん剤治療
③脳腫瘍手術
④保存方法
があると告げられました
でもこの中の
③脳腫瘍手術については、
大幅に生存期間が延長する
という報告はなく、一般的に
お勧めできないとのこと
②抗がん剤治療についても、
大きな効果が証明された
抗がん剤はないとのこと
④保存方法は、
①~③の治療をしない場合に
ステロイド剤を服用して
腫瘍の周りに存在する
脳の腫れを取り除くことで
症状の改善が期待できるが、
腫瘍自体に対する治療効果はなし
とのこと
④を選択した場合、
効果は3~4ヶ月程度
寅男の場合、
ステロイドを長期服用してたおかげで
脳腫瘍の症状が緩和されていた反面、
ステロイドが効果を発揮する
脳の腫れがあまりない、とも・・・
3月の終わりに
寅男を失うなんて考えられないよ
だからおかあしゃは
①放射線治療に
望みを託そうと思いました
①放射線治療
●獣医大学の付属医療センターにて
●脳腫瘍に対し集中的に放射線を照射
●特殊なプログラムと機械を使用
●一週間に3~4回照射を4週間継続
●計12~16回の治療が一般的
●一般的にグリオーマは放射線治療が
効きにくい腫瘍として知られている
●毎回15~20分の短時間麻酔が必要
●治療を行った場合の平均的な
生存期間は5~7ヶ月間程度
(個人差大)
寅男がこの治療に耐えられるか
ものすごく不安だったけど、
やらないで後悔するのは
おかあしゃは嫌だったんだよ
車の運転も得意じゃないけど
1時間ちょっとの道のりを
通う自信はあったんだよ
放射線治療をします!って
即答しても良かったんだけど、
お仕事で一緒に来られなかった
おとうしゃにまだきちんと
検査のお話をしていないし、
紹介してもらう大学が
冬休みに入ってしまってるので、
申し込みは年明け
治療は早くても1月15日以降
とのことだったので、
お返事は後日
お電話することにしました
診察室を出る直前、
治療がうまくいけば
また歩けるようになりますか?
と先生に聞いてみたら
もちろんです
歩けるようになるし、
ごはんもしっかり
食べられるようになります
と答えてくださいました
でも・・・
治療の途中で
すごく頭が腫れることがあって、
それを見るとあたかも
症状が悪化していると
感じるかもしれないけど、
それを乗り越えたら
良くなるから、とも言われました
ちょっと怖くなりました
寅男がシャキーンとするまで
それから30分くらい待ち、
お会計を済ませて
病院をあとにしました
おクスリは
プレドニゾロン5mg 1錠/1日
ファモチジン(胃薬) 1日1回ずつ
が3週間分出ました
あんなにやめたかった
ステロイドなのに
また増えちゃった・・
帰りの車の中、
大変な検査を終えたばかりとは
思えないほど
とらちゃんは元気そうでした
こんなに目がキラキラしてるよ

このお顔を見ておかあしゃは
放射線治療がんばるぞ~って
心に誓ったんだよ
でも家に帰ってからは
またいつもの寅男に
逆戻りしちゃったんだよね
夜、おとうしゃのお膝で
おとうしゃに
この日の検査の話をして
放射線治療をしたいと言うと、
お金のことはどうにかなるよ
寅男のために今
僕たちができることがあるなら
どんなことでもしてあげよう
って言ってくれました
そんなやさしいおとうしゃが、
次の日からは年末年始休暇で
お家にいてくれる
とっても心強い
おかあしゃなのでした