1886年Aフランス100フラン金貨

 

 

 

美しさと歴史、そして確かな価値。

 

19世紀末のフランスが生んだ「エンゼル金貨」は、単なる通貨を超えた魅力的な芸術品です。

 

投資家やアンティーク愛好家を魅了し続けるこの金貨の秘密に、今日は迫ってみましょう。

 

 

 ベル・エポックが生んだ芸術品

 

19世紀後半、フランスは「ベル・エポック」と呼ばれる繁栄の時代を迎えていました。

 

芸術や科学が花開き、パリは世界の文化の中心地となっていたのです。

 

そんな時代の空気を反映するかのように、この金貨は生み出されました。

 

 

 天使が舞い降りる - 金貨のデザイン

 

金貨のデザインは、当時の著名な彫刻家オーギュスト・デュポンの手によるもの。

 

表面には、翼を広げた天使が描かれ、右手に筆記用具を持ち、左手にはフランス憲法の石板を抱えている姿で描かれています。

この姿勢は、自由と法の支配を表現しています。雄鶏はフランス共和国そのものを象徴する図案として使用されています。

 

裏面には、フランス革命の指針である「自由、平等、博愛」の文言が刻まれています。

 

 「幸運のエンゼル」- 愛称の由来

 

この金貨をデザインしたオーギュスタン・デュプレが、エンゼル金貨を使って危機から逃げ切ったというエピソードが、幸運のエンゼル金貨と呼ばれる由縁です。

 

オーギュスタン・デュプレはフランス革命の時期に死刑を宣告されましたが、彼は保有していたエンゼル金貨を看守に賄賂として渡しました。この金貨のデザインと美しさが看守の心を動かし、デュプレはそのお陰で処刑を免れることが出来たと言われています。

 

このエピソードが、エンゼル金貨が「幸運の天使」としての地位を確立する一因となり、多くの人々にとって幸運の象徴として愛される理由の一つとなっているのです。

 

 触れて感じる歴史の重み

 

この金貨の魅力は、その歴史的な価値だけではありません。32.258グラムという重量感、そして90%という高い純度の金で作られています。発行枚数はかなり多いようですが、人気のデザインなので、市場に出回る数は年々少なくなってきているように感じます。

 

 

 美しさと価値の融合 - 投資としての魅力

 

金そのものの価値はもちろん、歴史的・芸術的価値も備えているため、非常に興味深い金貨です。

また、世界中のコレクターにも愛されているため、需要も安定しています。

 

 

 時を超えて語りかける小さな芸術品

 

この金貨を手に取ると、不思議な感覚に包まれることでしょう。

 

137年前のフランスの空気、当時の人々の希望や夢、そして命をかけた人たちの思い...。

 

それらすべてが、この小さな金貨に詰まっているような気がするのです。

 

あなたの元にも舞い降りる?エンゼル金貨の魅力

 

皆様も、機会があればぜひこの「エンゼル金貨」を手に取ってみてください。きっと、時を超える美しさと価値に魅了されることでしょう。いつかあなたのを守る天使として、あなたの元に舞い降りるかもしれません。

 

アンティークの魅力に惹かれる方、そして人生に小さな冒険を求める方...。

 

1枚は手元におきたい一品です。