SORA 2
私は二十歳をすぎ大人になった。周りから見ればまだまだ未熟な大人。うまく大人になりきれていないまま時はすぎる。変わったことと言えばお酒にタバコが解禁になったくらいだろうか…。恋人とももう2年くらいの付き合いになり馴れ合いのすえケンカもたえなくなってきた。でもこの人といるととても楽だった。彼はそれはそれは自由奔放な人で私とは180度違う世界観の中で育った人。かなりのかたぶつな家庭環境の中で育った私にはそれが新鮮でもあり羨ましくなるほどだった。そんなところに私は惹かれたんだろうと今でも思う。この頃の私はほとんど家に帰らずずっと彼と一緒にいた。唯一の私が自由になれる場所だと思っていたから。この時くらいから私は空を見上げることがなくなった。空を見上げることよりも今起こっている現実の方がよほど楽しいと思ったのだろう。これから先たくさんの悲しみや不幸が訪れることはこの時点で予測すらつかなかったことなのだから…。笑っていられたのもこの頃までだったのかもしれない。
SORA 1
学生のころよく空の写真をとっていた。真夏のさんさんとしている空に大きくたっている入道雲。徐々に夕日に染まってだいだいになっていくあの空の淡い色に時には酔いそうになる。そのころは後先考えない真っ直ぐな自分がいて今そのころのことを思い返してもやっぱり自分は輝いていた。曇り気のない澄んだ青空のように…。