夏の朝は好きだ。
なんとなく何かが始まる予感が、楽しい何かが待っている気がする。

冬の夜は好きだ。
静かでどこまでも澄んでいて自分の心まで澄んでいく気がする。


ある季節の一瞬を強烈に覚えている。
なんの変哲もないただの瞬間。
それらが僕にどれだけの影響を与えて来たのだろうか。
たぶん僕が好きになるものはそれらのどれかの瞬間に似ているんだと思う。

結局、過去の好きなものと同じ物しか興味を抱かないのだと気づくと少しだけ寂しい気持ちになる。

ただまったく新しい、今まで気にも止めなかった物が僕の生活に入ってきているのもまた事実であり、
それを僕は許し、受け入れ、僕の新しい一面として根付こうとさえしている。
高揚にも似た焦燥感を今はただ楽しんでいる。

そう、夏の朝や冬の夜みたいに。