もう何年ぶりだろうか。
この街に帰ってきたのは。
高校ん時に親父とケンカして以来だから
丸七年か。
長いようで短かった。
あの頃、オレは逆らうことだけを考えていた。
だから親父が言っていたことに真意なんて
考えようとも思わなかった。
そして家を出た。
波の音が懐かしかった。
よくこの海岸で泳いだ。
冬なのにサーファーも居ない。
ましてや海水浴の客なんて居ないし
どこかさびしげだった。
親父もこんな気持ちだったのだろうか。
1週間前に、母親から連絡があった。
親父が死んだと。
あんなにガンコな親父でも死ぬときは
意外とあっさり逝っちまうんだな。
その電話口で母親から
親父の遺書について聞かされた。
遺産はすべてオレに渡すと。
妹は怒っていたらしい。
何年も離れて口も聞かなかったのに
最後はオレにすべてを託す。
親父らしくて涙が出てきた。
おとといの夜、家を出ると気に親父が
無理やり持たせた絵の具を
7年経ってはじめて開けてみたんだ。
東京での親父の知り合いの
連絡先が30件以上書かれていた。
昨日の朝、試しに1件、連絡してみたが
帰ってきたコトバは親不孝者。
そして、7年前に預かっている金を取りに来いと。
30件すべてに連絡したがすべて同じ
話になった。
あわせて300万円。
親父はオレが東京に行くと知った時、
すべての知り合いに
10万づつ渡し、
オレが苦労しないようにしていたのだ。
オレは泣けなかった。
泣く価値もオレにはないと思った。
だからココに帰ってきた。
親父にオレの息子を見せるために。
親父に似てガンコに育っていることを
伝えるために。
親父の愛が伝わったことを
言うために。
そしてさよならを言うつもりだ。
海は静かにオレ達のことを見守ってくれている気がした。
この街に帰ってきたのは。
高校ん時に親父とケンカして以来だから
丸七年か。
長いようで短かった。
あの頃、オレは逆らうことだけを考えていた。
だから親父が言っていたことに真意なんて
考えようとも思わなかった。
そして家を出た。
波の音が懐かしかった。
よくこの海岸で泳いだ。
冬なのにサーファーも居ない。
ましてや海水浴の客なんて居ないし
どこかさびしげだった。
親父もこんな気持ちだったのだろうか。
1週間前に、母親から連絡があった。
親父が死んだと。
あんなにガンコな親父でも死ぬときは
意外とあっさり逝っちまうんだな。
その電話口で母親から
親父の遺書について聞かされた。
遺産はすべてオレに渡すと。
妹は怒っていたらしい。
何年も離れて口も聞かなかったのに
最後はオレにすべてを託す。
親父らしくて涙が出てきた。
おとといの夜、家を出ると気に親父が
無理やり持たせた絵の具を
7年経ってはじめて開けてみたんだ。
東京での親父の知り合いの
連絡先が30件以上書かれていた。
昨日の朝、試しに1件、連絡してみたが
帰ってきたコトバは親不孝者。
そして、7年前に預かっている金を取りに来いと。
30件すべてに連絡したがすべて同じ
話になった。
あわせて300万円。
親父はオレが東京に行くと知った時、
すべての知り合いに
10万づつ渡し、
オレが苦労しないようにしていたのだ。
オレは泣けなかった。
泣く価値もオレにはないと思った。
だからココに帰ってきた。
親父にオレの息子を見せるために。
親父に似てガンコに育っていることを
伝えるために。
親父の愛が伝わったことを
言うために。
そしてさよならを言うつもりだ。
海は静かにオレ達のことを見守ってくれている気がした。