ほっといておくれ。-くさ

大人になったサソリはもっと広い空を見てみたいと思った。
だから旅に出た。

長い長い道のり。
このまま西に行ったとして西が終りになったら
その先には何があるのか知りたくなった。

夜になれば月が一緒に歩いてくれた。
晴れた夜は気分がいい。
どこからか聞こえる口笛はカウボーイの子守唄。

世界の果てって行ったことあるかい?
得意げなカラスが近づいてきた。

もちろん初めての旅なのでサソリはそんなところを
知っているワケがない。
そのことを言うとカラスは笑った。

おまえ、そのままじゃハイエナにだまされて食われちまうぜ。

夜が明けるとそこは広大な荒野だった。
どこまでも荒れ果てていて
どこまでも何もない。

ただ、一本の苗木が植えてあった。


サソリは思った。

そこが西の終りなのだと。