鳥の羽ってさ、意外と硬いんだぜ。
アドルフは自慢げに鼻をすすりながら言った。
でも不思議だよな。空飛ぶ粉でもかけてんのかな。

僕らは錆びて閉まらなくなった冷蔵庫の上で
アイスキャンディーを舐めながら新しいゴミ収集車が来るのを待っていた。
空き缶は5セント、ICチップは8ドル、その他の金属は2ドル。

ここが僕らの仕事場だ。
この仕事を好きでやっているわけではないが嫌いなわけじゃない。
夕方に丸々太った毛深いフランス人が僕らに金を渡しにくる。

ただ今日は違った。
黒塗りの車から颯爽と出てきたのは大きなサングラスをかけたブロンドの女。
僕らにむかって一本の白い羽を振っている。

あぁあれが天使だ。
アドルフはぎりぎり聞こえるくらい小さな声でつぶやいた。

僕はと言えばアイスキャンディーの棒を奥歯で噛みながら
白い羽をただ見つめていた。


14の夏、僕らの最悪の三日間が始まった。


つづく