夜が明けていくのを
僕はただじっと見ていた。
もうすぐやってくる明日っやつに絶望しながら。

いつになく静かな夜明け。
このビルの屋上はたぶん僕だけの物だ。
風が少しだけ吹いて向かいの窓のカーテンを揺らしていた。
少しだけ昔の事を思い出していた。

木漏れ日のしたに寝転んだ君は
思い出したかのように立ち上がり
シロツメクサで花飾りを作った。
それはまるで天使の輪の様で
僕はすこしだけ見とれていた。

私が花の王女ならあなたは風の王。
私にやすらぎとまどろみを与える風になるの。
そして花の香りをどこまでも運ぶの。

タバコが短くなり僕は手摺りでもみ消した。
ただそんな事を思い出しながら。

これからやってくる明日っやつに少しだけ期待しながら。
遠い昔を思い出していた。