仙台と言えば、宮城県スポーツセンターでしょう。
そして、宮城県スポーツセンターと言えば、
私の中でのベストバウトはこれですね。
1992/5/25 仙台・宮城県スポーツセンター
▼アジアタッグ選手権試合
<王者組>ダニー・クロファット、ダグ・ファーナス VS <挑戦者組>小橋健太、菊地毅
入場シーンも欲しかったなあ。
でも、選手コールのときからわかりますが、
めちゃくちゃ盛り上がってますよね。
この盛り上がりってのは、札幌の時にも書きましたが、
札幌や仙台というのは、何か特有のものがありましたね。
もうとにかく、純粋に盛り上がっているというか、
見ていても気持ち良いんですよね。
試合でもまだ序盤なのに、動画2:50頃からの菊地のゼロ戦キック2連発で、
ものすごい盛り上がりですよ。
もちろん、菊地が仙台出身というのもあるんですが、
それにしてもお客さんの反応がすごい。
でも「敵」であるカンナムが攻撃しても、
それがすごかったら素直に反応、賞賛を与えるんですね。
動画3:05頃、ファーナスのショルダータックルに菊地が吹っ飛ばされます。
すかさずクロファットが笑顔でうなずく独特のポーズ。
普通ならブーイングでしょうが、ここでも盛り上がっちゃうんですよね。
いや本当にね、プロレスを楽しんでいる。
楽しんでいるというか、お客さんがまた試合を作り上げている、
レスラーと一体となって、作り上げている試合、
そんな感じがあります。
見ていて気持ち良いんですよ。
ああ、あのね、カンナムってね、知らない方には注釈を入れておきましょう。

これじゃないです。
私の中では、カンナム・スタイルは全く「カンナム」という名を認められません。
カンナムと言えば、これしかありません。

白バイ野郎ジョン&パンチのパッチもんでもないですよ。
それはステイトポリスで、
カンナムと言えば、カンナム・エキスプレスです。
Wikipediaには、エ「ク」スプレスと書いてありますが、
当時の全日本プロレスでの表記は、エ「キ」スプレスですよね。
左がダニー・クロファット、右がダグ・ファーナス。
もうね、めちゃくちゃ良いタッグチームでしたよ。
コンビネーション、パワーとスピードに加えて、ちょいヒールチックなのも良かった。
いや~、ブリティッシュブルドッグスや、パトリオット&イーグル、マレンコ兄弟、ファンタスティックスなど、
当時の全日には、アジアタッグでは良いタッグチームが多すぎましたね。
おかげでステイトポリスなんかは、とんだ一杯食わせもの的な感じになっちゃって、
あまり輝かなかったですね、仕方ない。
そんな中で、アジアタッグと言えば、このカンナムが当時は一枚上だった。
ちなみに、カンナム・スタイルのカンナムは「江南」ですが、
カンナム・エキスプレスのカンナムは「CANNAM」です。
カナダ出身のクロファットと、アメリカ出身のファーナスで、CANADA & AMERICA、
つまりはCAN-AM=カンナムなんですね。
ちなみに、リック・マーテル&トム・ジンクは、カンナム・コネクションと言われましたが、
私には90年代のファーナス&クロファットが、いわゆるカンナムなのです。
さらにちなみに、当時の週刊ゴングにはよく「ダニー・クロフィット」「ダグ・ファナース」という誤植が多かった記憶があります。
1週間ぐらいの全試合結果を載せているページでね。
「ジョニー・ミスミ」よりはマシですが。
さて、試合に戻りましょう。
いや~一挙手一投足に観衆が反応していますよね。
仙台のこの雰囲気は独特ですが、
同じような雰囲気の中、当時は大阪でも生観戦してましたよね。
非常に懐かしく、幸せでしたね。
みんなね、ずっと試合を見てるでしょ。
これがね、当たり前なんですよ。当たり前だったんです。
だってね、見逃すところがないんです。
試合開始から試合終了まで、目を離すところがないんですから。
しかし、菊地のやられっぷりが、素晴らしい。
これがね、映えるんです、菊地を引き立たせるんです。
9:20あたりのクロファットの逆エビも、
10:50あたりのファーナスの逆エビも、
当時よくありましたね、反り返っちゃうんですよ、菊地だと。
それを耐える美学、受け切る美学がありましたね。
気持ち良いぐらいのやらっれぷりがね。
それでも菊地は立ち向かっていく、その姿に皆、共感していました。
「菊地は、コテンパンにやられやられ、もうダメかなと思った大ピンチ、大逆境から、やり返すのが、菊地の良さなんですよね」
福沢アナがそう実況する中で、クロファットのなんといったらよいか、拷問的な技で菊地が攻められます。
そんな中、なんとか攻守逆転して、小橋にタッチ!
この瞬間って、めちゃくちゃ燃えますよね!
それ以降も、どこを取り上げていいかわからないくらい、
盛り上がりまくりでね。
15:20過ぎには小橋が場外に落とされ、
クロファットが菊地にタイガードライバーの態勢。
小橋&菊地には非常に危ない時間帯!
お客さんもハラハラドキドキですよ、
倉持アナの言葉ならスリルとサスペンスか。…なんか違うな。。
とにかく、タイガードライバーは受けなかったものの、
ダブルインパクトを食らって、万事休すか?!
しかし、菊地はこれを自力で返す!
仙台も興奮絶頂へと!!
16:10過ぎの、クロファットの菊地への、
コブラクラッチ振り回しも懐かしいなあ。
その後また分断され、もうダメかと思いましたが、
場外で小橋がファーナスを逆転。
今度はリング上、逆にクロファットに菊地がスカイハイのミサイルキックを決めます。
もう、大興奮ですよ、仙台、大興奮!!
しかしねえ、クロファットがこのまま負けないあたりが、
カンナムが強かなところ。
それでも小橋は頑張り、クロファットにパワースラム。
「ワン!ツー!ス…ああ~」ダダダダダダダダ!
重低音ストンピング攻撃は、当時どの会場でもやってましたね。
小橋のムーンサルト、一度目は交わされてしまいますが、
めまぐるしい動きから、小橋はダブルアーム式DDT!
しかしこれもカウントは2!
だが、場外では菊地がファーナスを分断している!
リング上は小橋とクロファット!
小橋&菊地はチャンスだ!
二度目の青春の握りこぶし!!仙台はいよいよクライマックスへ!!
ムーンサルトプレス!!!!決まった!
「ワン!ツー!スリー!!!!!!!!」
新チャンピオン誕生!!!
仙台、大爆発!!!!
あのねえ、ここまでの試合、観衆が一体となって、
ここまで盛り上がった試合は、そうそう記憶にはありませんよ。
確かに、三冠でもない、世界タッグでもない、馬場さんでもない、ジャンボでも三沢でもないんですが、
こんなに、爆発した試合は、あまり記憶にないんですよね。
歴史に残る、名勝負だと思いますよ。
宮城県スポーツセンターにいたお客さんが、
小橋&菊地、カンナムと作り上げた、傑作ですよこれは。
当時、テレビで見ましたが、それでもめちゃくちゃ燃えましたしね。
純って良い!
純に見れることがどれだけ幸せで良いものか!
この、小橋&菊地がアジアタッグを初戴冠した試合は、
確実に、私の中で、宮城県スポーツセンターのベストバウトですね!
いいねえ!よかった!!!